豊川高校 2年1組 「フェアトレードに取り組んで!」とすてきな報告が届きました!!

世界中の家族の一週間分の食料 写真展示

世界各国の1週間分の食材パネルや「世界がもし100人の村だったら」をグラフ
化したものを展示し、現状に関心を持ってもらう。

民族衣装の写真は、JICAから20ヶ国ほどの衣装を借り、展示・試着を

行い、各国の文化に関心をもってもらうことを目的とした。

フェアトレードに取り組んで!

1.きっかけ

 昨年度、総合的学習の時間に、国際協力・国際貢献をテーマに様々なことを学んできました。シャンティボランティア協会の中原さんやジャーナリスト西谷さんをお招きして講演を聞きました。中原さんからは、タイ奥地にあるミャンマーから難民キャンプの様子をうかがいました。キャンプから出られない難民のみなさんの苦しい現状とそんな状況でも学びたいと本を心待ちにする子どもたちの存在を知りました。西谷さんからは、劣化ウラン弾で苦しむアフガンの子どもたちのことを教えていただきました。西谷さんがそれまで取材された戦火の街では、私たちと同じぐらい人たちは皆兵士として命を落としていることも聞きました。

 一部ですが、世界の現状を知ることで、自分たちのいる日本が如何に恵まれているかを痛感しました。そして、私たちにできることは何かを考えるようになりました。この夏には、世界や日本に対する提言として、JICAエッセイコンテストにクラス全員で応募しました。

 9月のある日、総合的学習の時間で「新・貿易ゲーム」に取り組みました。ゲームについては、以下の通りです。

◆新・貿易ゲームとは・・・

 ゲームの目的は、「紙を使って、○△□などの形を作り、それを売ってお金を稼ぐ」ことです。価格は○・△・□ごとに異なります。しかし、各グループごとに、紙の枚数や道具の種類が異なっています。それをグループ内で相談し、解決方法を模索していかなくてはなりません。そのために、交渉つまり貿易が始まります。

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│すべて3枚一組として                                                       │

│                                                                           │

│長方形(3×5cm)300ドル 正三角形(1辺3cm)500ドル          │

│円形(直径9cm) 1000ドル 半円形(半径5cm)1000ドル           │

└─────────────────────────────────────┘

◆グループ分け

  A国 4名

        鉛筆2本 はさみ2本 定規2本 型紙(全ての図形) コンパス1本 

        紙3枚  所持金2000ドル

 B国 4名

        鉛筆2本 はさみ1本 定規1本 型紙(長方形のみ) 紙1枚 

    所持金500ドル

 C国 5名 

        鉛筆2本 紙20枚 所持金200ドル

 D国 6名

        鉛筆2本 紙1枚  所持金100ドル

◆ゲームの流れ

 最初、袋の中身は告げず、グループ名とリーダーだけを決めさせる。さすが気心の知れたクラス、すぐに決定。ゲームの目的を発表。質問は受け付けない。チーム内で相談、解決を原則とした。

 ゲームスタート。袋を開封し、早速D国より不満が出る。「相談しなさい」とのみ回答。各国が他国の様子をうかがい、自国の状況を把握。A国は、すぐに生産を開始し、長方形をマーケットに持ち込み、300ドルをゲット。紙を大量に持つC国が紙と道具の交換のため交渉を開始、A国よりハサミを譲り受ける。D国は文句ばかり言っている。D国が労働力として、人材派遣を行い、お金を得ようと試みるが、交渉成立せず。申し出た生徒は個人的にヘコんでいた。ABC国が△を大量に生産したので、レートを300に引き下げる。A国が○の生産を始める。A国のブランド力のため審査は甘め。他国のチェックは厳しく、やり直しもあった。ハサミ所有国であったB国は、自国のハサミを高額レンタルで貸し出し、定規で切断を開始。当然やり直しとなった。型紙が流通し、○の大量生産が始まる。レートをさげる。貧困にあえぐD国に、ODAとしてハサミが10分間貸し出される。D国からは「まだいい!今いらない。後でほしい」との訴えがあったが、有無を言わせず提供。ゲーム終盤、終了10分前。D国より、貴重な資源「紫色紙」5枚が産出。色紙は1枚で1000ドルなど法外な価格がついた。資源を背景に交渉を進めるD国、これまで他国から借りていた技術を自国のものとし、生産に取りかかる。終了間際、紫色紙の△を大量にマーケットに持ち込み、9000ドルを一気に稼ぐ。A国も手堅く、白紙と貿易で手に入れた色紙で利益を伸ばした。

◆最終結果

A国 12800ドル B国 3000ドル C国 6000ドル D国 9600ドル

◆ゲーム終了後

  机の上にある大量の紙ゴミ。産業で利益をあげることにばかり気を取られていたが、このゴミをどう捉えるかを考えさせた。「産業廃棄物」と答える者、「資源の無駄遣い」と言う者もいた。アンケートと感想を書かせ、終了。

 

 

◆アンケート用紙より

Q.鉛筆・ハサミなどは何を表していると思うか?    「技術力」

Q.紙はは何を表していると思うか?          「資源」

Q.感想を述べてください。

D国民「同盟や取引は良悪の両面がある。他国や国連からの援助の必要性を感じた。」

A国民「貿易で利益をあげるのは大変だと思った。レートの高いのを作りすぎても価値が    下がってしまう。大国の方が圧倒的に強いので、自由貿易といっても自由ではな    いことが分かった。」

B国民「私たちが定規で切ったらダメって言われたのに、A国はOKだったのでズルイと    思いました。これが実際にあるのだったら世の中は不公平だと思います。賢い国    は他国を利用し発展できるけど、そうでないと利用されてしまいます。お金がな    くて勉強できない人がたくさんいる国は貧しさから抜け出せないと思いました。」

B国民「最初のグループ分けから人数が違い、道具も紙の数も違って、現在の世界を表し    ていると思いました。どのグループも自国の利益だけを求め、モノの売り買いや    トレードをしていましたが、様々な行き違い、一歩的な考えの押しつけなどの摩    擦により戦争に発展するんだと思いました。」

C国民「ゲームの間、自分の国のことしか考えなかった。どの国も他国のことを考えずに    躍起になってお金を稼ごうとしていた。これを現実に置き換えると、自国のお金    を国際社会のために、ODAとして出している日本はスゴイと思った。」

A国民「終盤ちょっと難しくなったけど、大した変化はなかった。でも、もう少しゲーム    時間が長ければ、D国が急成長していたと思う。あとで他にもいろいろ戦略があ    ったんだと思った。貿易の基本や世界の仕組みが学べた気がした。」

C国民「資源だけでも技術だけでも世の中は成り立たない。」

B国民「現実でも少数の大国が利益を独占して、小国が泣いている。戦争の原因にもなる。    大国に対抗するには、他国との協力が必要だと思った。ゲーム中、実際に資源大    国Cの紙を『切る』など技術提携も試みた。」

B国民「資源、技術、状況が違う中で、互いに利益を得るように貿易するのは難しいこと    だと分かった。」

 

 その後、国際関係上の不公平、不均衡を知り、大国の圧力に泣かされる国があることも知った。不公平な貿易を是平しようという動き「フェアトレード」を実際に扱ってみようという声があがった。

 

2.フェアトレードについての学習

 担任の先生がフェアトレード問屋と連絡をとり、販売が可能になった。フェアトレードについて情報を集め、本格的に学んだ。

◆私たちが学んだこと

[構造的貧困]

 干ばつが多いアフリカ諸国の中でも、豊かな国セネガルは、国をあげてピーナッツ栽培をしている。極端にピーナッツに偏った栽培をしている。そのため、主食である米は輸入に頼っている。しかも、輸出品の利益によって私腹を肥やすのは上層部のみ。だから、国民は常に貧困にあえいでいる。

 ガーナでは、子供達が奴隷として扱われ、カカオの収穫、焙煎などを行っている。彼らはカカオがチョコレートの原料であることは知りながらも、チョコレートそのものは見たことがない。21世紀の今でも「奴隷」が存在していること。

[ストリートチルドレン]

・家が貧しいためにお金を稼がなくては生きていけない

・親が子どもの面倒を十分にみない

・家庭内暴力に耐え切れず家をでる

・親を亡くし孤児となった。引き取り手の親戚から虐待をうけた

・紛争などで生活の場を追いやられた

等の理由で路上生活を送っている。金銭的な援助だけでなく自立援助が必要なこと

◆私たちが出した結論

 「誰かの不幸の上に成り立つ幸福はない」である。チョコレートを食べている私たちがチョコのもつ不幸の一因を担っていない訳がない。世界を知り、その繋がりを意識することで、世界も自分たちももっと幸福になっていこう。

 国際関係やフェアトレードを学び、この結論を出した上で、改めて、日本社会を眺めてみると、3.11、そして原発事故とそのがれき処理の問題。沖縄米軍基地問題やオスプレイ配備問題など、世界のみならず日本国内でも「どこかの誰か」が請け負っている『不幸』に目を背け、安穏としているのが現状である。まずは、『知る』ことから始め、自分の問題として『考える』ことをし続けたいと思う。

 

 

 貴重な学習の場を与えていただき、ありがとうございました。

                                                          豊川高校 2年1組一同

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