9月25日 フェアトレード・タウン・ジャパン(FTTJ)の総会開催(京都)
総会にさきだって、シンポジウムが開催されました。パネラーとして土井も出席しましたが、北海道の萱野先生がお見えにならなかったので、パネラーとしてではなく、「名古屋をフェアトレード・タウンにしよう会」の活動を少し報告しました。
シンポジウム 「フェアトレードタウンが目指すもの 」
日 時:2011年9月25日(日)13:00-14:45
場 所:立命館大学衣笠キャンパス(〒603-8577 京都市北区等持院北町56-1)
主 催:一般社団法人フェアトレードタウン・ジャパン(FTTJ)
フェアトレード学生ネットワーク(FTSN)
対 象:関西地域のフェアトレード関係者、フェアトレードタウン運動体、フェアトレード団体、一般市民
主 旨:疎外された途上国の生産者とそのコミュニティに、人間らしい生活と自律的な発展を保障するフェアトレード。そのフェアトレードを町ぐるみで推進する「フェアトレードタウン」は2000年にイギリスで誕生し、時をおかずヨーロッパ大陸、アメリカ大陸、オセアニアの諸国に広まっていった。
日本では、2003年に熊本でフェアトレードタウンを目指す動きが生まれて以来、名古屋、札幌などへと広がってゆき、本年4月には日本独自の6基準を定めて、国内の運動を推進する一般社団法人「フェアトレードタウン・ジャパン」が設立された。日本の基準はフェアトレードの普及と並んで、地域の活性化やまちづくりへの寄与を掲げたのが大きな特徴である。
その6基準を満たした熊本市は、6月に日本初、アジア初のフェアトレードタウンに認定されるとともに、他の11都市とともに世界1000番目のフェアトレードタウンとなった。
そうした動きと並行して、大学ぐるみでフェアトレードを推進する「フェアトレード大学」運動がFTSNのもとで進められており、広い意味でのコミュニティにフェアトレードを広め、根付かせる動きが広がりを見せている。
本シンポジウムでは、日本のフェアトレードタウン運動が何を目指し、どのように町を変え、どのようなコミュニティを地域に築こうとしているのか、またその課題は何なのかを明らかにする。
内 容:スピーカー 明石祥子(フェアトレードシティ推進委員会(熊本))
「日本初のフェアトレードタウンとなって」
長坂寿久(FTTJ認定委員長)
「日本初のフェアトレードタウンを歩いて」
小吹岳志(フェアトレード・サマサマ事務局長)
「関西地域におけるフェアトレードタウンの可能性」
パネラー 土井ゆき子(名古屋をフェアトレード・タウンにしよう会)
萱野智篤(フェアトレード北海道)
モデレータ 渡辺龍也(FTTJ代表理事)
長坂先生は、昨年5月名古屋でも講演会を開催し、お話をして頂きましたが、なぜフェアトレードがヨーロッパほどひろがらないのか? の質問に答えて世界は「公・公共・私」の3元論にたいし、日本は明治の国のなりたちから言って「公・私」の二元論から来てい、お上のいうことを聞いていればいいということで、富国強兵をすすめてきた経過があると話されていました。
公共とは「人類益・地球益・地域益」のことでみんながかかわりあって作り出して行くものというお話がありました。そんな意識の変化もフェアトレード推進によって生まれてくるであろうフェアトレード・タウン運動でもあります。ながい時間に洗脳されてきたように、二元論で考えてきた社会を変えて行くには、やはり時間を要します。でも確実にその方向をむけば変わっていくことでしょう。
「続けやりぬく精進あれば、悲観ということはない」と26日の新聞にありました。少しずつ、ゆっくり、続けて行きたいと思います。
この会合のあと、FTTJの総会が開催されました。