東日本大震災とフェアトレード
スリランカと紅茶の取引をしている ”リタトレーディング” の大村勘斗さんからお話を伺いました。
「先日(5月24日)、被災地応援に直接携わった方のトークイベントと意見交換会が開催され、赤城智美さん(NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク事務局長)から現地の様子を伺うことができました。
救援物資で必要なものの内容が変化していることで(最初は食料、今は生活必需品、食器類など)、支援する側の課題として、その変化に合った対応が求められていること。救援物資の行き渡り方にかなりムラがあり、被災地では支援の格差が生じていること。また、はやくも震災の風化の兆しがあること。支援についてはまだまだこれからがスタートであるということをぜひ皆様にお伝えしていきたいということを伺いました。
お話の中で印象的な被災地でのエピソードです。
被災地のボランティアスタッフが被災された方に救援物資を渡そうとしたところ、「もっと困っている方がいるから、そちらにお渡ししてください。」そう行ったケースが本当に多いそうです。自分よりもっと大変な人がいる、そう思うことで自分自身の心のバランスを保とうとしている。そのような繊細な心の動きにも配慮する必要があるということ。
支援する側としては、本当の意味で思いやりと寛容さをもって接すること、相手の気持ちを尊重することが求められます。このことについては、私も取り組んでいるフェアトレードについても全く共通しているところです。
フェアトレードという立場の弱い人々を支えていくという理念、経済的、生活水準の格差是正をするという意味では、もはや海外も日本国内も区別なく考えなければならない状況となりました。
また、被災地支援にしても、被災地の方々の存在意義、プライドを無視してしまえば、支援者は単なる独りよがりの「おせっかいな人」となる危険性があります。
ただ一方的に与える型のボランティアでなく。明日はわが身にという立場で、被災地の方々にその解決方法を教えていただくような姿勢が大切ではないでしょうか。
いずれにしても、被災地での生活は今この瞬間にもつづいています。風化しない為にも、まずは今、私にできることを見つけて、やってみる、伝える、続けるを実践していきたいと思います。
大村勘斗」
★かぐわしき紅茶で 笑顔を紡ぎ出す ある一家の物語 2011年 NO51 「のんびる」より
会社設立は2007年5月。
世界三代銘茶の産地・ウバ地方の茶園で完全無農薬栽培の紅茶と出会い、フェアトレードによる直接取引を開始。サンスクリット語で「友情」を意味する「ミトラ」という言葉を使い、独自のブランンド「ミトラティー」を立ち上げました。
会社設立にあたっては、ひとつの大きな理念も掲げました。紅茶を通した地域社会への貢献です。「リタ」という社名も「利他」(他の利益を大事にする)という言葉に由来しているのです。
「アフタヌーンティーのマナーのルーツが日本の茶道にあると伝えられるなど、茶道と紅茶の作法には、相通じるものがあるんです。茶葉とお湯の量、蒸らす時間、注ぎ方によって、味も大きく変わってしまう。奥の深い世界です」(勘斗さん) 以上「のんびる」より 社会貢献の新しいかたち というページから一部紹介しました。
★7月~8月のどこかで勘斗さんさんによる「フェアトレードティーパーティー(仮称)」もウィルあいちにて開催予定です。
「美味しい紅茶の淹れ方」アイスティー編 乞うご期待!!