ドイツ ボンにて開催の 第4回 国際フェアトレード・タウン会議 報告 東京経済大学 渡辺龍也先生より

去る8月21日、「『フェアトレード学』の著者に聞いてみよう!」と、名古屋ではじめて講演をしていただいた、東京経済大学・渡辺龍也先生のドイツ・ボンでの報告がありましたのでご紹介します。

世界中でフェアトレード・タウンの動きがあることに、各地で増殖中情報にわくわくしますね! 同じ思いの人々がいることを想像するだけでハッピーな気持ちになってきます。つながる気持ち大切に行きたいです!

渡辺龍也先生s

 

 

 

 

 

 

 

 

                                                            8月21日 愛知県国際交流協会にて講演の『フェアトレード学』著者の渡辺龍也先生

***************************************************************************************

第4回 国際フェアトレード・タウン会議 概要

(文責:渡辺龍也)

日時:2010年11月5日-7日(うち、11月7日は各国コーディネーター会議)
場所:ドイツ・ボン(ユースホステル)
参加:17カ国81人(英、仏、独、蘭、西、墺、アイルランド、ベルギー、スウェーデン、デンマーク、米、豪
          + スイス、ルクセンブルグ、ポーランド、チェコ、日本)← 下段はFTTがない国

議事:11月5日(金)
11:15~ 全体会(FTTキャンペーンの現状)
    -現在19カ国に900のFTタウン(イギリス500超+その他の国393)
    -東欧でもキャンペーン開始(ポーランドは2009、チェコとハンガリーは2011から)
    -2010年11月からEUの綿花政策を変えるキャンペーン開始
14:00~ ワークショップ
     1.南北協力(途上国の町村との相互訪問、姉妹関係作り)
     2.ベスト・プラクティス(キャンペーン用の広報物等を持ち寄っただけ)
     3.ネットの活用法(Twitter, Facebook, ネットショッピング)
18:00~ ボン市のフェアトレード・シティ宣言

11月6日(土)
09:30~ ワークショップ(各基準について小グループで意見交換)
13:00~ 全体会(対EUアドボカシー等)
   -EUの共通農業政策(CAP)改革に綿花補助金の廃止を盛り込ませる
   -欧州各国政府にFT綿花を調達させる運動(2011年から3カ年プロジェクト)
-100万人の署名を集めるとECが欧州理事会と欧州議会にその案件を提案する義務を負う、という規定を活用する道がある
-ベルギーやオランダでコーヒー焙煎会社がFT調達の違法性を提訴
 入札文書の表現がFT限定で差別的であるため敗訴する可能性が十分ある
  ← 表現の問題であり、FT調達が不可能になるわけではない
14:00~ 小グループ討論
-今回の会議で得た有益な情報/自国で活用して見たい情報
-他国に自慢できる活動
-2011年の次回会議で取り上げるべきテーマ
16:00~ 全体会(まとめ)
-小グループ討論の報告
-第5回国際FTT会議について
2011年11月スウェーデン・マルモ市で開催(テーマはまだ未定)

 11月7日(日)
10:00~ 各国コーディネーター会議
14:00  -1000番目のFTタウン誕生に向けて
-ガースタングに「国際フェアトレード来訪センター」を開設する提案
コメント
・いずれの全体会/ワークショップ/小グループ討論もブレーン・ストーミング中心で、基本的に情報交換の場だった
・国際FTタウン運動の共通ビジョン文書を取りまとめ、来年の国際会議で採択することになった
・FTタウンが共同でアドボカシーを行っていく方向性が確認された
・南北協力ないし南北リンク(直接的な関係作り)への関心が比較的高かった
-姉妹都市関係(先進国間でも)
-南の生産現場へのフェアトレード・ツアーの実施
-消費者への生産者の情報の提供(現場の映像をリアルタイムでホームページに流す等)
-地場産業が原料を直接仕入れてFT産品作り
-南北ではないが、ドイツ-フランス-ルクセンブルグをまたぐFTゾーンの構想がある
・一度認証されたタウンの活動を持続していくための方策にも関心が集まった

1000番目のFTタウン祝賀計画について
・現在のペースで行くと、1000番目が誕生するのは来年4月頃の見込み
・少なくとも各大陸から1都市の参加を得る(欧州などでは数都市もありえる)
・祝賀当日は、早くその日を迎えた順に1000番目を宣言して祝う(世界同時ではなく)
  → ニュージーランドが最初、次いで日本/オーストラリア、アフリカ、欧州、南米、北米というように
・各都市が1000字のメッセージを発し、次の都市に渡していく(最終的には10前後のメッセージが集まる)
・全体としての統一メッセージもまとめる
  -宛先は今後詰める(G8、G20、WTOなどが候補)
  -メッセージは政治的になり過ぎないようにする
  -統一メッセージの起草グループを設ける(各大陸から1名:アジアからは渡辺)
・FTタウンの人口を総計して、何百(千?)万人の人々がフェアトレードを支持しているかを示す

コメントは受け付けていません。

Search
Archive