“失われゆくもの”を描いて….. ドキュメンタリー映画「 ビューティフル アイランズ」 海南友子監督 伏見ミリオン座にて

Bアイランズs海南友子監督
「……私は今回、この作品で“失われゆくもの”を描きたいと思いました。
足元の氷河が消えてしまったように、気候変動の影響を受ける島で は、長年築いてきた生活文化や伝統など、さまざまなものが消えゆく運命をたどろうとしています。

それらをよりリアルに感じてもらうために、なるべくそのまま近い形で記録しました。

余計な演出やナレーションはありません。
風の音や人々の笑い声に耳を澄まし、ゆったりと作品と対峙してもらいたいのです。

そして、“情報”ではなく、“心”で受け止めてほしいのです。私たちの何が失われようとしているのか、を」

気候変動に揺れる3つの島に暮らす人々を追ったドキュメンタリー。南太平洋のツバル、イタリアのベネチア、アラスカのシシマレフ島。近年異常気象によって大きな影響を受けている。

海に沈んでいる椰子の木、浸食され沈んだものと見える。海岸に根っこから浸食され大きく傾いた椰子の木がある。地下から沸いてくる水に手を出せずにいるツバル。

歴史有るベネチアの最高級ホテルも高潮で街が浸水すれば、ホテルも浸水。フロントは足を水に浸したまま受付をしている。お客様は、ホテル入り口から高下駄をならべたような道を歩いて階段まで行く様子が映し出されていた。

シシマレフ島では、氷が薄くなってきていたり、永久凍土が溶け始めている。人々の暮らしは成り立たなくなってきている。

これらの映像を、見た人は、遙か他の地のこととみるのか、今私たちの足もとから水がわき出てきて、浸水していく様子を思い浮かべるのか…….? 

「知る」「想像する」「感じる」「考える、どうしてそうなるのか」そして「行動する」

今回の選挙では、多くの人は沖縄の人々の歴史と今の暮らしを想像しなかったのでしょうか? 私はとても少数派の一人だと思いました。環境問題も、3つの島のことを想像できる人は、そして行動できるところまで行くのは、まだまだ長い道のりが必要なのでしょうか?

そんなことは言っていられないと思います。先ずは映画を見て、知って、感じてください。

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