10月15日「東ティモール訪問」報告会13名参加
ということで、勉強の続きは下記へ是非ご参加ください。
なごや環境大学の講座「フェアトレードの世界めぐりと発見」
2017年11月18日(土) 13:30〜16:00 |
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600円 | オゾン2階(東区) |
東ティモールとフェアトレードコーヒーの国際協力 2002年国連統治下で独立した東ティモール。緊急支援時から現在まで、コーヒーを通じて農民支援を継続しているNGOパルシックから、コーヒーをめぐってどの様な変遷があったのかを話してもらいます。 | 大坂 智美(特定非営利活動法人パルシック民際協力事業部) |
報告した「名古屋をフェアトレード・タウンにしよう会」岡本晶子 パルシック報告集への寄稿文より
「生きている! 東ティモール!」
名古屋をフェアトレード・タウンにしよう会 岡本晶子
「東ティモール?どこ?」という反応もある中「東ティモール行くんだ!いいね!」と言ってくれる人が半分を占めるほど、私の周りにはこの国のことを想っている人たちがいました。
きっとフェアトレードに関わっていなかったら知らなかった国、そしてフェアトレードの世界へ私をさらに惹き込んでくれた国でもありました。一度は訪れたい。原点に戻り考えたい。コーヒーの生産現場のことを実体験として伝えたい。というのが参加目的でした。
合わせて、このところ自然欠乏症になっていたため、大地にどっぷり浸かるというのも私の心にとって急務でしたが、初日に見た海岸線の真っ赤な夕日、雲の隙間から毎日覗いてくれた月の光、そして村への道で目にした悠々とそびえ立つ山々、空の青さ。すぐに心が満たされました! 言われて気づいたのですが、私はこの旅の間、ずっと笑っていたらしい...何というか“生きている”という感じが東ティモールではしていました。人間らしい生活というのでしょうか。
とりわけ、クロロ集落では驚くことばかり。伝統的な家屋の屋根には太陽光の小規模発電がなされ、畑は自然農?で樹木もあり、鶏は平飼い。そして何より、家族を超えて支え合う人々の姿、エネルギーに溢れた子どもたち...これって、環境汚染が叫ばれ少子化や孤立の進む日本で、私たちが目指そうとしている風景では?! 女の子が自分の妹を片手に抱え生活している逞しさと愛情には特に頭が下がりました。
コーヒー収穫も学校が休みの時には家族で収穫を手伝うそうで、子どもたちも手馴れたものでした。その畑にはシェードツリーが共生し、1次加工で取り除かれたコーヒーの果肉は肥料として土壌へ戻す循環もされているとか。木を撓らせて収穫するとは思っていなかったので、その苦労を感じつつ、夢中になって楽しく作業。ただ、実際に収穫作業を体験させてもらうと、その後の選別作業でどんどん量が減っていくのが悲しく感じられました。こうしないと質が良くならない!と分かっていても、生産者さんたちの確固とした思いがないと質の維持は難しいと身をもって教えてもらいました。
また、それができているのは、農家さん達とパルシックのスタッフさん達のパートナーシップがしっかりしているから!だと思いました。基準を満たせばフェアトレードになるのか?と問われることがよくありますが、きっと核にあるのはこのような人と人との関係、大地との関わり合いで生まれるものであって、それは容易に測れるようなものでないと今回の旅で改めて感じました。
私が出会った東ティモールの魅力は、温厚な人々と多様な植生、タイス(織物)などの手仕事、そしてコーヒー。潜在した力に溢れ、心が踊りました。この地へ尽くす人々の気持ちに少し添えたように思います。 一方で、村で子どもが日本企業の化学調味料を食べていた光景にはショックと同時に憤りと責任を感ぜざるを得ませんでした。ティモールでは農薬も化学肥料も手に入らないからオーガニック!と言われていますが、もし手に入るようになってしまったら…?ティモールでは他にも多くの輸入品を目にします。決して他人事として考えられない実情も垣間見られました。 今後コーヒーを通じてこの体験を伝え、考えていくことが私にできることだと思います。生きている東ティモールが持続していってほしい!!
最後に、このツアーのために、心を尽くしてくださった皆様に感謝します。オブリガーダ♪