9月9日インドのクリエイティブ・ハンディクラフト来名講演報告 

クリエイティブ・ハンディクラフト(インド)

来名2名
①サロジ・カンブル Saroj Kamble さん
クリエイティブ・ハンディクラフト プロジェクト・オフィサー。
大学で社会福祉を学び、ソーシャル・ワーカーとなる。クリエイティブ・ハンディクラフトで子どもと女性のためのプロジェクト(貯蓄プログラムや女性向けの研修)を担当して4年目

②ロージィ・ソランキ Rosy Solanki さん
クリエイティブ・ハンディクラフト 生産管理担当。クリエイティブ・ハンディクラフトで働いて20年以上のベテランスタッフ。大家族に嫁いだが家計が苦しく、家族の生活を支えるため縫製の研修を受け、作業グループのひとつに加わる。グループのリーダーに昇進し、トレーニングセンターで教えるように。数年後、本部の品質管理担当に抜擢され、作業グループの生産管理を任されている。

《以下なふたんメンバー参加報告》
インドの生産者団体 クリエイティブ ハンディクラフト (以下、CH)は
スペイン人の修道女イザベル・マーティンさんが設立。
彼女はスラムに10年暮らし、女性の生活を見て
仕事をつくるのが一番と考え、1981年に人形を作ることからスタート。
団体人数は300名、季節労働者含めると1000名にもなる。現在CH内に、12の団体がある。

2人のお話より〜〜

①サロジさんは、女性のためのプロジェクトを担当して以下を運営。

・スポンサー募集→教育費を集める
・能力開発センター→4〜16才の130人、スラムの子を対象に、教育や食事をまかなう。
・プレスクール→就学年齢で学校へ行けるようスラムの子を教育。
・保育所→ CHスタッフの子が、通学時間の前後に使用できる。

・研修センター→縫製を習う、半日を6ヶ月、給与も支給される!→その後CHで働くことも可。
★やりたい人は誰でも受けれる!(人数が増えすぎたら新しい団体をつくる)& 技術が身につかない場合はケータリング弁当販売もしてる(一日500食)ので、そちらで働くことも可。

研修センターでは…
✳︎貯蓄とクレジットプログラム→半年経つとローン借りられる。例)教育費でまとまったお金が必要な時など。
✳︎女性に対する暴力をなくす活動→カップル、子ども向け性教育、女性向け護身術など。

②ロジィーさん
2人のお子さんのお母さん。18歳で嫁いだ先は、17人家族で経済困難に→女性が働くなんて!という家族の反対のある中、子どものために何とかしたいとSr.イザベルに相談し
始めは縫製の技術もなかったため1991年より研修を受けて、CHで25年前より働く。
その甲斐あり、家族の中で自分の子ども2人だけが高等教育まで受けられたそう。

今では品質管理者となり研修する側に。
縫製が甘いときは気持ちを鬼にして指導するそうです(質問への回答岡本訳)。デザイナー、パタンナーと共にチェックをして出荷。
他にもファスナーなどの資材購入もしている。布は外注で、フェアトレード団体のピープル・ツリー(PT)のはインドのオーガニックコットン(OC)のを使うが
バイヤーの注文により、OCとそうでないのは作業場を変えてるそう。
現在95%が輸出(イタリア、フランスetc)、残り5%は国内の3店舗で販売している。
→今後は国内伸ばしたい。

ロジィーさんからお客様へのメッセージ
“Always be with us!!”
いつも作り手と共にいることを忘れないで!(岡本訳)

サロジさん・岡本・ロジィーさん

《参加してみての感想》
お二人とも少し疲れてみえるようでしたが、
私が品質管理についてロジィーさん(写真右)に尋ねると本当に誇りを持って生産工程を語ってくださり、
仕事を楽しんでみえることがよく分かりました!
だからあの綺麗なシャツの縫製が出来上がるんだな〜と納得でした。
また、子どもたちのためにと今までやって来られた、母の強さも感じられました。

誰でも研修を受けられ、またその後の道も自分で決められるシステムは、
女性が働くことへの抵抗が強いインド社会にとっては革新的だと思います。
そのために教育から徹底して始めることが必要なんですね。
パートナーも含めて学ぶことは日本も必要だと思いました。  (岡本)

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