米国 教職員組合によるカカオ産業での児童労働反対運動
バレンタインデーは終わっても、児童労働は終わらない。
ACE 児童労働メールマガジンVol.153より
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■□ 児童労働ニュース □■
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□ 米国 教職員組合によるカカオ産業での児童労働反対運動
ワシントンD.C.‐(2010年2月) アメリカ教員連盟(AFT)は、
バレンタイン・アクションデーを実施し、子どもたちによって収穫された
カカオ豆や生産されたチョコレートの輸入を止めるよう米国政府農業省に
要請する署名運動を行っている。
米国の多くの子どもたちや親たちにとって、チョコレートは、バレンタイン
のような特別な日にさらに喜びを与えてくれるうれしいごちそうだ。
しかし、西アフリカの子どもたちにとって、そのような日は何も特別では
なく、許しがたい状況の下でカカオを収穫する悲しい日にすぎない。
チョコレートの主原料、カカオの世界の供給量の半分以上が、西アフリカの
コートジボアールとガーナの2カ国で収穫されている。そのカカオ生産は、
360万人以上の子どもたちの労働によるものだ。多くの子どもたちが、
カカオの実を取るために刃物を持って木に登ったり、有害な農薬を散布したり、
重い荷物を運んだりするといった危険労働をしており、最悪の形態の児童労働
がある。さらに問題なのは、これら子どもたちが学校へ通えないことだ。
コートジボアールの働く子どもたちの4分の1以上が学校へ行ったことがない。
カカオ生産に関わる子どもたちのたった14.8%しか読み書きができない。
2009年9月に米国労働省が発表した、「児童労働または強制労働による商品
リスト」には、コートジボアールとガーナからのカカオ豆が含まれている。
また2008年農場法案により、農業省諮問委員会は、そのような商品が
米国へ輸入されないようにするためのガイドラインを策定することになって
いるが、まだ行われていない。
アメリカ教員連盟は、農業省に対して、米国が児童労働によって生産されて
いないカカオ豆やチョコレートを輸入するよう要請文を送る運動を行っている。
出所:AFTウェブサイト
URL: http://www.aft.org/about/world/democracy-humanrights/childlabor/cocoa.cfm