‘2018/07’ カテゴリーのアーカイブ

9月からの学祭、フェアトレード出店 各学校バザー準備はじまる

2018/07/30

8月の夏休みから9月学校がはじまれば、そろそろ文化祭なども開催されます。

9月は、千種高校・南山中学高校女子部・岡崎北高校のバザー出店の連絡を受けていますが、例年はあと2~3校の依頼が入っています。

フェアトレード・ショップ風”s正文館店では、学生さんたちにバザー出店の産品を委託でお渡ししています。

・6月13日 千種高校インターアクトクラブのメンバーが来店

9月22日・23日 FairTradeMarket 出店

 

・7月8日は、岡崎北高校JRC部先生と生徒さん4~5人とへ来店

9月

・7月19日は南山中学高校女子部小百合会が、高校2年生3名、中学1年性3名の計6名で9月22日23日の文化祭でのバザー出店の下調べのために来店。

 

2010年から始まった文化祭でのフェアトレード・ブース出店。今年で9年目、この先輩から後輩に受け継がれていく活動は、小百合会のみならず南山中学高校女子部において確実にフェアトレード推進の大きなちからになっていると思います。

小百合会の熱心な取り組みが学生たちだけではなく、教師・父兄など大人たちへの影響もふくめて大きな広がりを想像します。

毎年開催ということで、先回買ったクッキーが美味しいと、先回買って使ってみたシアバターもよかったとリピートのお客様も見えるようです。

今年は高校生も新しく入部する人が増えて、総勢24~25人と聞きました。バザーの前に「チョコレートの来た道」のワークショップ開催もすすめ、現在日程を調整検討中。

中学・高校と合同の部活ゆえに、ワークショップで違いにコミュニケーションも出来、なぜフェアトレードか?ということを心におとしてバザーに臨むことは大切だと思うので、最近はバザー出店の学生さん達にワークショップでフェアトレードを学んで出店に臨むことを勧めています。

 

 

 

 

名古屋市立大学 滝子キャンパス 生協畑の山店にフェアトレード・コーナー設置

2018/07/30

大学の授業でフェアトレードについて発表するということで、名市大一年生の男子生徒がフェアトレード・ショップ風”s正文館店に来店。

以下は彼の報告

「発表会は大学の大ホールに同じ時間帯に英語の授業を取っている生徒、先生が集まってそれぞれのこれまでの取り組みを発表し合うというものでした。ポスターや写真を上手く使いながらフェアトレードがどういうものかを僕たちは伝えました。英語での発表だったので伝わるか少し不安でしたが、聞き手の子たちも頷きながらなるほどといった様子で聞いてくれていたので伝わったのかなと思います。その発表会に集まったのは大学のほんの一部の人たちだけですが、この発表会に参加してくれた人たちからさらにフェアトレードが広まっていってくれることを望みます。」

彼は、滝子キャンパス畑の山店の店長さんに、フェアトレード産品を扱ってもらえるよう働きかけ実現しました。

 

学生たちがポップを書き、展示に協力。一部フェアトレードではない産品と同じ棚ですが、校内での支持が増えれば全部の棚がフェアトレードになることでしょう。これから期待するところです。

        夏祭りにも、冷やしたエコブラック! 154円(税込み)

上段の「エコブラック」はエクアドル コタカチ郡産 とメキシコのプエブラ州トセパン組合のコーヒーのブレンドで100% フェアトレードの・有機無農薬栽培の珈琲豆。アグロフォレストリー(森林農法)という生物多用性のある森のなかで栽培されているコーヒーで、パックも間伐材使用の紙パックで再利用可能。中身も外見も森を守るコーヒーです。

詳しくは→こちらへ

エクアドルからのコーヒーは、

鉱山資源の開発にたちむかう先住民の人達が作るコーヒーです。

レスキューストックヤード(RSY)より【第4報】豪雨被害によるRSYの支​援活動について(7月17日)

2018/07/17
レスキューストックヤード(RSY)は、災害が起きた時にすぐ駆けつけ現地の報告をします。直接の援助が可能な団体です。「なふたうん」もバザーの活動を通じた学生たちの協力を得て2011年3月11日以降継続してRSYに募金を続けています。
フェアトレード・ショップ正文館店に今回の豪雨被害の方々に早く直接届くRSYへの募金箱を設置しましたので是非ご協力下さい。
この猛暑での被災された方々また、その現場で活動しているRSYを応援しましょう。
******************以下RSYより第4報*****************

みなさま

お世話になります。RSY事務局です。
7月13日まで倉敷市真備町に派遣した浦野は、7月15日(日)より隣県岐阜県関市
の災害ボランティアセンターにて活動しています。また、RSYも加盟している
「なごや防災ボラネット」からは、名古屋市各区のボランティアらが1日2~3名
のローテーションでサポートに入っています。
また、震つなは、大阪北部地震の支援を継続中。水害発生から生活再建のための
情報をまとめた「水害にあったときに」がメディアで紹介され、愛媛・岡山・広
島各地より冊子希望の声が多数寄せられ、即日対応しています。
以下、現地からの報告です。
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▼岐阜県関市(報告:浦野)
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【関市内の被害】
・死者:1名
・床上浸水:378
・床下浸水:529
※被害は特に、富野・武儀・上之保地区に集中
【ライフライン】
・電話、上下水道、電気は完全復旧
【り災証明書の発行】
・7月17日(火)~20日(金)市役所職員が各戸訪問にて手渡しで発行
【RSYの活動】
・災害ボランティアセンターの運営支援
・7月18日(水)被害のひどかった鳥屋市地区公民館にて「昼食ふるまい&無料
喫茶」を開催予定。「水害にあったときに」の説明や、ゆっくり一息ついてお話
しができる休憩スペースとして活用頂く。
・今後は社協と連携し、家の相談会や心身の疲れや不安が少しでも軽減されるよ
うな生活支援プログラムの実施を検討していく。
【住民の声】
水害から10日余り。泥や家財道具の運び出しはひと段落ついたものの、細々とし
た作業がの残っており、住民の方々は動き続けている。連日の猛暑で体力も限
界。「暑さと疲れで夜眠れない」という声や、足の腫れ、目の炎症、怪我なども
見られるようになっている。また、「ここまでボランティアさんにお世話になっ
たから後は自分たちで何とかする」という雰囲気もあり(特に男性)、手伝いを
申し出ても「大丈夫」と言われることも。連日の作業で家族だけで少し休憩した
いという思いもあるように見受けられる。床がフローリングのお宅は、床下を上
げずに放置している世帯も多い。
今後しばらくは、支援ペースを少し落とし、泥かき・がれき撤去以外のニーズに
ついて、アセスメントしたり、思いを吐き出せる場や、、受けられる支援の内容
について相談できる生活支援プログラムの実施が求められると思う
・とにかくあっという間の出来事でした。私たちの避難所は川むこうの公共施設
ですが、ものの10分で一気に浸水したので逃げる暇もなかった。あんな状態にな
って川を渡って避難なんて絶対に無理。防災の計画を見直さないといけないと思
う。1階部分は水浸しだけど、家族や近所の人、ボランティアさんが沢山来てく
れて本当に助かりました。食事は近所の人が色々持ってきてくれるので助かって
います(50代・女性下之保)
・台所やトイレ、冷蔵庫、ふろなど全部ダメになってしまいました。毎日コンビ
ニのごはんを食べているけど、数日も続くと本当につらくて。3食のうちの1食で
もいい。1週間のうちの1日でもいいから、炊き出しなどやってもらえると本当に
ありがたいです。トイレは近くの老人センターや近所の人のトイレを借りていま
す。(30代・女性・川合)
・80歳のおじいさんと二人暮らし。家の裏の倉庫が水でえぐられてしまって。私
らも腰まで水に浸かったままが引くまで待ってたの。2~3時間ぐらい。老犬もお
ぼれてしまって。おじいさんが助けたの。わしら生きてきた中でこんなこと初め
て。おじいさん、目にばい菌が入ったのか赤くなってしまって。今日昼寝してた
ら急に足が腫れて痛いって言ってる。(情報は保健師につないだ)細々としたも
の大事にしてきたけど、もう全部捨てようと思って。幸いタンスは10㎝だけ高い
場所においてたからほとんど濡れなかったからよかった。今まで泣く暇もなくこ
こまできましたわ。(80代・女性・鳥屋市)
・‪私は一人暮らし。川の水が濁ってきてなんだか変な感じがしたんで、少し高い
場所にある近所の人の家に避難したの。その人も一人ぐらしだから励ましあって
ね。でも結局その人の家は床上浸水になってしまって。二人で家の2階から、外
を見ると、一面水浸し。どこが道路か、田んぼか、側溝か全然わからなくなって
信じられない光景だった。四方から水が流れてきて、それがぶつかって高い場所
でも水についてしまったんやね。自宅は床下浸水で済んだけど、学生ボランティ
アさん(IVUSA)が一生けん命頑張ってくれてね。顔も体も泥だらけになりなが
ら片付けてくれて。もう感動して涙がこぼれました。近所の人も気にかけてきて
くれる。その気持ちがありがたい。床下は今は乾かしてるけどね。とにかく夜が
暑くて全然眠れんの。今まで寝ていた部屋と違う部屋で寝ているせいもあって、
落ち着かなくて余計に寝れない。食事は自分でつくれてるけど、体力が落ちない
ように薬だと思って食べてます。(80代・女性・鳥屋市)
・田んぼの水路に土砂が入ってまって、これ全部とらな次に雨がきた時溢れて稲
がダメになってまう。ボランティアさんには家の床下を掃除してもらった。最初
は「床下だでええわ」と断っとったけど、「絶対やっといた方がええ」って言わ
れてな。たかだか数センチの泥で気の毒やと思ったけど、やってもらったら、や
っぱり安心できた。この暑さと田んぼの作業でくたびれたわ。でも百姓はこれぐ
らい自分でやらなあかん。なるべく人を頼らず仕事せなあかん。(80代・男性・
鳥屋市)
・近所の方にちょっとだけだけどお裾分けもってきたの。うちは大したことなか
ったから。本当にちょっとしたことしかできないけどね。明日の炊き出し行くわ
ね。(80代・女性・鳥屋市)
・少し高い場所だったで自宅は大丈夫。でも納屋と車庫に泥が入った。主人は車
いすでバルーン使用。日頃はリハビリに通っている。災害後に安否確認の電話が
事業所から入りました。でも夜は怖かった。炊き出しとても助かります。(80
代・女性・鳥屋市)
・主人が脳梗塞の半身まひです。私が手首が痛むようになって。雨が来て2階に
避難したけど、主人に障がいあったのでとても苦労しました。でも二人とも助か
ってよかった(70代・女性・鳥屋市)
・2階に上がったて避難したものの、1階は全滅しました。娘が少し離れたところ
にいて、夜は泊まりに行ってます。お風呂ももらってます。もともと1階が居住
空間だったんで、2階には物が一杯で寝る場所がありません。朝食とお昼は毎日
コンビニだから、炊き出しは本当に嬉しい。(80代・女性・鳥屋市)
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▼RSY活動支援募金について(随時受付中)
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連休中、西日本豪雨水害ボランティア活動支援募金を行い、のべ51名のボランテ
ィアさんが参加、240,622円もの募金が集まりました。ご協力頂いた皆さん、本
当にありがとうございました。
この支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、被災者への生活支援プログラム
のために活用致します。
<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※通信欄に「活動寄付」とご記入ください。
RSY事務局/浦野
============================================
★2015年4月1日より当法人は「認定NPO法人」となりました。
============================================
▼認定NPO法人にご寄付いただきますと・・・
・個人の方は、確定申告することで、所得税等の控除が受けられます。
・法人様からのご寄付に際しては損金扱いが可能となります(上限あり)。

※RSYの賛助会員の場合、寄付者扱いとなります。詳しくは事務局まで!

▼会員継続のお申し込みはこちら
▼ご寄付のお申し込みはこちら
★ボランティア募集中情報はこちら
******************************************
認定特定非営利活動法人レスキューストックヤード(RSY)
(名古屋事務局)
〒461-0001 名古屋市東区泉1-13-34 名建協2F
TEL:052-253-7550   FAX:052-253-7552(七ヶ浜町事務局)
〒985-0802
宮城郡七ヶ浜町吉田浜字野山5-9 老人福祉センター浜風内
TEL:090-9020-5887
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7月14日も~やっこカフェ6人参加:フェアトレード・ショップ風”s正文館にて店

2018/07/15
来年の「フェアトレード・タウン名古屋を 動かす!元気な若者たちのスピーチが6月17日開催されました。http://www.nagoya-fairtrade.net/?p=19868
その反省と来年にむけての思いを語り合った2時間の「も~やっこカフェ」
クラウドファンディングとか、連日開催とか….積極的な意見や
横けん&なみちゃんの若い二人の意見が引き出せなかったなぁ〜という反省などあり。
来年2019年の開催は6月第3の土曜に決まりそうです。

7月3日椙山女学園フェアトレード・サークル”レザミー”勉強会17名参加:椙山女学園にて

2018/07/15

「なふたうん」メンバーの笠原がファシリテーターとして出張。

「なふたうん」オリジナルのワークショップ「チョコレートの来た道」はサークル内の新入生と上級生の交流にもなりました。またこれから学園祭でフェアトレードの出店する際、販売にあたっての勉強になります。

 

以下は振り返りシート

*今日の勉強会でとても楽しくフェアトレードのことについて知ることができました。フェアトレードは援助やボランティアではなく、立場が平等と聞いてフェアトレードはとても良いものだと思いました。(大学3年・女性)

 

*なんとなくどんなものかは知っていたけど、詳しくは知らなくて、フェアトレードのサンダルもとてもかわいくて書いたいなと思いました。立場をフェアと考えて、ということがとても心に残っていて、もっとフェアトレードについてや、海外の子どもたちのことを知りたいと思いました。色んな商品も見に行きたいです。(大学1年・女性)

 

*今まで「フェアトレード」は商品としてしか捉えておらず、国の事情までは考えたことがほとんどありませんでした。今回素敵な機会をいただいたので、ここで終わらせずに自分なりに次へ発展させることができればいいなと思います。(大学2年・女性)

 

 

*フェアトレード商品を作っている人たちがどういう人なのかわかってよかった。あんなに小さい子どもが働いていて驚きました。貧困の人たちは悪いことばかりではなく、私たちに体験できないことなどがわかるということも幸せなことであると思いました。チョコレートを生産している国と消費している国がどのようなところかがわかりました。(大学3年・女性)

 

*思っていた以上に児童労働は悲惨なものだった。行動に移す前にまずはフェアトレードの知識を身につけて、想像してすこしずつ協力できるように実行したいなとおもった。1億人以上もの子どもたちが過酷な労働をさせられていることを知った。もう少し恵まれるように生活が豊かになるように、フェアトレードの認知度が上がればいいと思った。(大学3年・女性)

 

*ファシリテーターの話がわかりやすくて楽しかった。フェアトレードという活動が改めていい活動だと思った。フェアトレード商品がたくさん増えてきているので、買うことを大切にしたい。ただ買うことが発展途上国を良くするのではなく、自分自身が何か行動することが大切だと思った。(大学3年・女性)

 

*サークル内でもあまり交流がなかった新入生の子たちと貧困をはじめ今も世界で起こっている問題を話し合えました。初めのアイスブレイクでだいぶお互いのアイスが溶けたと思います。フェアトレードは海外だけでなく、国内の問題にも目を向けていることを知りました。よりいっそう身近に感じることができました。生産者がかわいそうだからフェアトレードのものを買うのではなく、消費者も「これが欲しい!」と思うものを適切な価格で購入するシステムだということを知りました。(大学3年・女性)

 

*フェアトレードについて英語の授業で軽くしか学んだことがなかったので、今回フェアトレードのマークや10の指針が知れてよかったです。フェアトレードのチョコがとてもおいしくて自分でも買いたいと思いました。(大学1年・女性)

 

*英語の授業で少し習っただけのフェアトレードの知識を増やすことができて、参加できてよかったです。(大学1年・女性)

 

*チョコを作っている子どもたちが食べられないなんて本当に悲しいことだと思うし、そんな子どもたちには何か自分でできることはないかなと思いました。(大学1年・女性)

 

*普段おいしく食べているチョコレートの裏側には多くの同年代・年下の子どもたちが関わっていることを改めて知ることができた。(大学2年・女性)

 

*前回参加した若者スピーチで学んだことが今日のサークルのワークショップで生かすことができてよかったです。私たちは後輩との接点が少なかったのですが、今回のアイスブレイク等で仲が深まったような気がします。部員も楽しそうに活動してくれたのでいい機会になりました。ありがとうございました。(大学3年・女性)

 

*フェアトレードについてよくわかった。先輩たちと交流できてうれしかったです。カカオ生産国がコートジボワールって知らなかったし、あまり聞かない国が1番なんだなと思いました。(大学1年・女性)

 

*フェアトレードについて少しは知っていたけれど、うまく説明できなかったので、知識を深めることができてうれしかったです。(大学1年・女性)

 

*児童労働で働いている子どもたちは最低賃金なだけかと思っていたけど、お金すらもらっていない子どももいることを知って、フェアトレード商品を買うことで貢献してあげたいと思いました。貧困につながる問題が思ったよりも多く、ひどい状況にあったので多くの人に知ってもらいたいと思いました。(大学3年・女性)

 

*実際に現地で働いている人の写真を見て、今まで知らなかった現状を知ることができました。今日の勉強会で改めてフェアトレードについてもっと知りたいと思いました。(大学3年・女性)

 

*貧困について考えることでフェアトレードの大切さを改めて感じました。私たちがチョコを食べておいしいといっている間にひどい環境で働いている人がいると思うと、安いチョコは買ってはいけないなと思いました。(大学2年・女性)

レスキューストックヤード(RSY)より【第3報】豪雨被害によるRSYの支​援活動について(7月13日)

2018/07/14
レスキューストックヤード(RSY)は、災害が起きた時にすぐ駆けつけ現地の報告をします。直接の援助が可能な団体です。「なふたうん」もバザーの活動を通じた学生たちの協力を得て2011年3月11日以降継続してRSYに募金を続けています。
フェアトレード・ショップ正文館店に今回の豪雨被害の方々に早く直接届くRSYへの募金箱を設置しましたので是非ご協力下さい。
この猛暑での被災された方々また、その現場で活動しているRSYを応援しましょう。
******************以下RSYより第3報*****************
みなさま
お世話になります。RSY事務局です。
RSY・震つなは、下記地域にスタッフを派遣し、支援活動を継続しています。
・RSY浦野:岡山県倉敷市真備町にて避難所支援(7月13日まで)
・RSY浜田:岐阜県関市にて災害ボランティアセンター運営支援(7月12日ま
で)※「防災ボラネットなごや」メンバーが引き続き支援を継続中
・震つな松山:大阪府茨木市に震つな拠点を設置。屋根の修繕を中心としたボラ
ンティア派遣や安全で効果的なブルーシート張りを学べる講習会等の実施
また、現地からの要請を受け、これまでに広島市と倉敷市へ災害ボランティア活
動資器材の搬出を行いました。さらに、連日水害発生から生活再建のための情報
をまとめた「水害にあったときに」(震つな作成)の冊子希望が各地から多数寄
せられ、事務局スタッフがフル回転で即日対応しています。3連休では、ボラン
ティア活動支援のための街頭募金も実施予定。
引き続き、皆様のご協力をよろしくお願い致します。
以下、現地派遣スタッフからの報告です。
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▼岡山県倉敷市(浦野)
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【倉敷市内の被害】
・死者:51人(多くが真備町に集中)
・行方不明者:17人
・家屋被害:市全域は調査中だが真備町だけで4200棟の被害見込み
・救助者:県内全域約3,280人中、真備町に約約2,350人が集中
【ライフライン】
・断水:市内8,900棟
・停電:市内約90棟
【現在開設中の避難所】
★倉敷
倉敷東小学校:51
健康福祉プラザ:28
★水島
連島東小学校:91
連島南小学校:36
連島南中学校:165
水島中学校:12
福田中学校:37
第二福田小学校:235
第五福田小学校:115
★玉島
玉島上成小学校:12
乙島小学校:20
玉島黒崎公民館:1
★船穂
船穂小学校:31
★真備
岡田小学校:300
薗小学校:300
二万小学校:184
★総社
吉備路クリーンセンター:111
吉備路アリーナ:2
※その他、真備町で昨日10人未満の自主避難所が複数発見されたという報告あり
【医療・保健・福祉専門職の派遣状況(倉敷市)】
倉敷市保健所内に、『倉敷地域災害保健復興連絡会議(KuraDRO/クラドロ)』
が設置され、医療専門職の受け入れ・調整・派遣の受け皿として機能。避難所を
中心に環境改善や個別支援を実施。今後、災害時危機管理支援チーム(DHEAT)
や、災害派遣福祉チーム(DWAT)とも連携を図りながら、被災者の健康管理や
日常生活支援の体制を整えていく。
【生活情報(岡山県・倉敷市からの情報を掲載)】
★自衛隊による風呂設置場所
・第二福田小学校
・真備総合公園体育館駐車場
★入浴支援サービス
・吉備カントリークラブ入浴施設を開放
★罹災証明書の発行
・7月9日より各支所福祉課で発行
※真備町地区は支所が被災したため、現在窓口を置けていないが、地区付近
に臨時出張所を検討中
★ペット
・岡山県は、動物救護本部を設置し被災地の動物救護事業を実施中。動物愛護セ
ンターにおける被災ペットの引き取り等を行っている。
★災害時要配慮者対応
・県が「災害時における宿泊施設等の提供に関する協定」に基づき、要配慮者の
避難所として加盟の旅館・ホテルを開放。受け入れ開始(5組23人が利用中)
・7月10日(火)県内人工透析患者全員の安否確認完了
・7月10日(火)県内難病の在宅人工呼吸器使用患者全員の安否確認完了。
★福祉施設・事業所の被災状況
・保育所・認定子ども園(15施設/真備町に集中)
(総社町地区)
・高齢者施設9施設
・障害者福祉施設(作業所等)10施設程度
※2階屋根まで浸水した建物あり。
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▼真備町の避難所の様子
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※以下、岡田小、二万小、薗小を確認
基本的な生活環境が整いつつあるため、今後は住民による自主運営のサポート
や、心身を支える場づくり等の支援が必要と思われる。とはいえ、住民の疲れも
ピークに達するため、いずれも住民のペースに合わせた丁寧な働きかけが必要。
引き続き外部からの支援が求められる。
【生活環境】
(居住スペース)
・過密ぎみではあるが、通路は確保されている
・畳やマットが入り寝床の改善が見られる
・段ボールベッド導入を検討中。要配慮者を優先に配布できるよう調整中
・医療チームが熱中症、感染症、エコノミークラス症候群(DVT)予防に力を入
れる
(暑さ対策)
・全ての体育館にクーラー完備
・教室には扇風機が設置されているものの網戸がないため、害虫の侵入が心配
(トイレ)
・水道が出るようになったため、衛生状態が向上
・教職員や市職員、ボランティア等がトイレ掃除を実施。比較的衛生な状態が保
たれている
・洋式トイレの増設が課題
(食事)
・パン、おにぎり、カップラーメンが中心で野菜不足
・温かい汁ものが食べたいとの声多数
・近隣地域住民による炊き出しや、外部からの炊き出し支援の申し出が増えてき
ており、避難所内での調整役が不足
(物資)
・一部の避難所でウォーターサーバー、洗濯機の導入を確認。専門職や行政対応
により、今後1週間~2週間程度で、電子レンジや冷蔵庫の設置、洗濯干場の設置
など順次整っていくことが見込まれる
(要配慮者)
・リスクが高い方は専門職が個別に対応。薬剤師会との連携で薬の処方もできて
いる。
今後はボランティアやNPOによる生活不活発病の防止や活力維持向上、各地相
談窓機能の充実など、あらゆる「場づくり」の取り組みが求められる
(ペット)
・ある避難所では、ペット連れの方が渡り廊下を居住スペースとしており、衛生
状態や熱中症が心配されるケースあり。
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▼倉敷市・NPO支援チーム
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・「JVOAD避難生活改善に関わる専門委員会(担当:RSY浦野・PBV辛嶋)」が
倉敷市からの要請を受け、避難所や要配慮者への支援をするNPO等の情報共有の
場を設定。倉敷市社会福祉協議会でミーティングを開催。市との調整内容や各団
体の活動場所・活動内容の共有、担当エリアや避難所の役割役割分担などにつ
いて検討。
・13日14時から第2回目のミーティングを開催予定。現在までに県外NPO・
NGO8団体が参加予定。
・市社協からの声掛けで、別途、避難所支援を検討中の地元NPOが16日(月)に
支援者会議を実施するため、連動できるよう調整していく。
・本日より、倉敷市保健所の災害対策本部に設置されている『倉敷地域災害保健
復興連絡会議(KuraDRO/クラドロ)』の会議に参加。各避難所の情報収集や、
「水害にあったときに」の紹介、NPO支援チームの紹介等を行った。
・支援チームの団体情報は、随時市、市社協、県社協らと共有する。
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▼「災害支援ネットワークおかやま(仮)第2回会議」に参加
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・7月12日(木)19:00~21:00、岡山県ボランティア・NPO支援センターに
て開催。県内外約130名が参加。
・各地域の災害ボラセンの活動状況、避難所支援情報の共有等が成された。
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▼倉敷市災害ボランティアセンターの様子
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ボランティア募集中。詳細は下記サイトを参照。
その他被災市町の災害ボラセン情報は全社協HPより参照。
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▼被災者の声
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・もうパンが食べられへん。食欲が落ちてしまってなぁ。もう少し食事が何とか
ならんかなぁ。(80代・女性)
・今日初めて家の片付けができた。畳もドロドロでとても重くて。でも、隣近所
の男の人がみんなで手伝ってくれたんよ。そしたら2時間で大分片付いて。本当
に助かりました。もう少しやれるかと思ったけど、こんな暑さでしょ?無理しな
いようにと思って今日は帰ってきました。少しでも進んでよかった。
(60代・女性)
・わしらは町づくり協議会のもんです。みんな大変な時だからじーさんやばーさ
んだけど、ちょっとでも役に立ちたいと思ってな。市役所の方と連携して避難所
のお手伝いさせてもらってます。水害が起こってから毎日誰かが詰めるようにし
てます。(避難所の空き地スペースに学校テントを立てて3~4名の地域の方が常
駐・仁万小学校)(80代・男性)
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■岐阜県関市災害ボランティアセンターへの支援(浜田)
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RSYは防災ボラネットなごやと連携し、災害ボランティアセンターの運営サポー
トを中心に活動を継続しています。現地ではRSYや震つなと繋がりのあるSerVあ
いち、IVUSAなども現地入りしています。
以下、報告です。
★災害ボランティアセンターの様子
武儀地区:約100名のボランティア活動、ニーズは9軒
富野地区:約50名のボランティア活動、ニーズは11軒
上之保地区:292名のボランティア活動、ニーズは66軒
※3連休中に関市が被災宅800戸を対象に、個別訪問によるニーズ調査を実施予定
★住民の声
・うちの前は川が蛇行しているところだで、前回あふれた後にコンクリの壁(50
センチくらい)を川側にたてたが今回のは、それを超えて水が入ってきた。も
う、それだけで床下浸水だわ(70代男性)。
・一階の台所は、フローリングが波打っちゃって、見たって。水があがったのは
あっという間だった。(70代女性)
・(円背で、室内を歩くのもやっとの様子。病院は月に1回出かけている
が、この災害で薬を飲むのを忘れている。大きな商店と住まいが一緒にな
っているお宅)「被災して、孫も駆けつけてボランティアと一緒に片付け
をしてくれている。若い人がいないのでなかなか片付けが進まない。こん
なことになって、何が何だかわからない。住まいは、寝るところと台所は
かろうじて使えるのでなんとか普通の生活はできているが、 クーラーがな
いので、窓を開けて寝ている。網戸がないので虫が入ってくるので何とか
したい。病院には、娘が予約を入れて薬を取りに行っくことになってい
る。」
(90代・女性)
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▼震つなより:大阪北部地震、「水害にあったときに」の提供
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★大阪北部地震
最近の活動については以下サイトからご確認下さい。
地元での屋根のブルーシート張りボランティアの養成を目的とした「災害に向
き合うための勉強会」等を中心に企画運営中。
★豪雨水害支援
水害で被災した後の生活再建までの手順が紹介されています。
無料でダウンロードできます。これまでにも、被災地から多数のお問合せを頂
いており、社協や支援団体を通じて、被災者にお届けしています。
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▼街頭募金を行います
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※ご協力いただいた寄付金は、現地での情報収集や、被災地の方々の生活支援
のために活用いたします。
【日時】
・7月14日(土)10:00~12:00/13:00~15:00
・7月15日(日)10:00~12:00/13:00~15:00
・7月16日(祝・月)10:00~12:00/13:00~15:00
※帰りの荷物運び・募金額の集計(事務所で行います)もお手伝いいただける
とありがたいです。
(~17:00には終了予定)
【実施場所・その他】
・場所/名古屋三越栄店ライオン像前
・内容/平成30年7月豪雨 被災地支援活動募金
・連絡先/090-9022-3350(RSY金山)
参加を希望される方は、下記をRSY事務局(info@rsy-nagoya.com)までご連
絡ください。当日飛び込み参加も大歓迎ですが、なるべく事前にご連絡いただ
けると幸いです。
①お名前
②連絡先(できれば携帯電話)
③参加可能日時:
④参加人数(代表者が申し込む場合):
※大雨・洪水・暴風・大雪いずれかの警報が出ていたら中止とします。
———————————————————-
▼RSY活動支援募金について(随時受付中)
———————————————————-
※ご協力いただいた支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、避難所の環境
改善、被災者への生活支援プログラムのために活用致します。
<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※通信欄に「活動寄付」とご記入ください。
============================================
★2015年4月1日より当法人は「認定NPO法人」となりました。
============================================
▼認定NPO法人にご寄付いただきますと・・・
・個人の方は、確定申告することで、所得税等の控除が受けられます。
・法人様からのご寄付に際しては損金扱いが可能となります(上限あり)。

※RSYの賛助会員の場合、寄付者扱いとなります。詳しくは事務局まで!

▼会員継続のお申し込みはこちら
▼ご寄付のお申し込みはこちら
★ボランティア募集中情報はこちら
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認定特定非営利活動法人レスキューストックヤード(RSY)
(名古屋事務局)
〒461-0001 名古屋市東区泉1-13-34 名建協2F
TEL:052-253-7550   FAX:052-253-7552(七ヶ浜町事務局)
〒985-0802
宮城郡七ヶ浜町吉田浜字野山5-9 老人福祉センター浜風内
TEL:090-9020-5887

******************************************
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7月9日名古屋外国語大学「現代国際学特殊講義C-1」学生65名+12名(一般聴講)77名参加

2018/07/12

今回で6~7回になります。

7月9日名古屋外国語大学「現代国際学特殊講義C-1」学生65名+12名(一般聴講)77名参加、講師*名古屋をフェアトレード・タウンにしよう会 代表 土井ゆきこ

詳しくは・・・こちら

 

レスキューストックヤード(RSY)より【第2報】豪雨被害によるRSYの支​援活動について(7月11日)

2018/07/11
みなさま
お世話になります。RSY事務局です。
現在RSYは、岡山県倉敷市に常務理事・浦野を派遣しています。浦野は全国災害ボラン
ティア支援団体ネットワーク(JVOAD)「避難生活改善に関わる専門委員会」の
一員でもあり、同メンバーの一般社団法人ピースボート災害ボランティアセン
ターの辛嶋氏と共に、被害が集中している真備町の避難所支援を中心に活動し
ています。
また、震つなは、事務局長・松山を派遣し、大阪北部地震の被災者支援を継続
中です。
————————————————————
▼倉敷市(主に真備町)の被害状況
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【被害状況】
・倉敷市は昭和47年と平成17年に合併。船穂・柳井原・川辺・岡田・薗・箭田(やた
)・二万(にま)・呉妹(くれせ)の8地区に分かれる。
・真備町は平成17年に合併。総社市・倉敷市の水島関連の下請け企業が多く、各市
のベッドタウンとなっている。
・一級河川である「高梁川」の支流「小田川」が100mに渡り決壊した影響で、
壊滅的な被害に。特に海抜10~13mの真備町地区に被害が集中した。
・今回の被害は、平成29年市が作成した洪水・土砂災害ハザードマップとほぼ
重なっている。
・真備町地区は8000世帯・約22,000人。平地に居住する住民の8割が被災。
【岡山市内の被害】
・死者:47人(うち真備町46人)
・行方不明者:1人
・家屋被害:現在調査中
・救助者:市内全体2,400人中、真備町に2,400人が集中
【ライフライン】
・水:小田川から北の浸水区域内で、水道管の破損箇所調査のため、水を流し
ている。水が出れば使用できるが飲み水では使用できない。11日(水)以降は
、10時頃から19時を予定。
・電気:被害がひどかった真備町地区中心に一部の地域で不通
【100人以上が避難している避難所】
★水島地区
連島南中学校:180人
・第二福田小学校:250人
・第五福田小学校:185人
★真備町地区
・岡田小学校:300人
・薗小学校:300人
・二万小学校:250人
・吉備路クリーンセンター:144人
★総社市(倉敷市の北側隣接で、高梁川の上流に位置する)
・吉備路アリーナ:150人
【生活情報】
★自衛隊による風呂設置場所
・第二福田小学校
・真備総合公園体育館駐車場
★罹災証明書の発行
・7月9日より各支所福祉課で発行
※真備町地区は支所が被災したため、現在窓口を置けていないが、地区付近
に臨時出張所を検討中
————————————————————
▼真備町の避難所の様子
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・岡田小、二万小、薗小に避難者が集中。
・二万小では一時避難者が増大し過密状態となったため、水島地区の避難所へ
一部を移送。
・水島地区は小田川を挟み南側に位置しており、居住場所から離れているため
、移動手段のない住民から「家の近くの避難所に戻りたい」との声が上がって
いる。
【生活環境】
(居住スペース)
・体育館、教室に避難者が分散
・間仕切りなし
・寝具は発砲シート又はマット、日赤毛布、タオルケットなどが支給されてお
り、体育用マットを敷いて寝起きしている方もいる。
・段ボールベッドはほぼ導入されておらず、保健師や管理者からは「場所を取
る、数がそろわないため公平性を考えると導入しずらい」などの声も。個別に
ヒアリングをすると「いつもベッドだったので欲しい」という被災者の声もあ
る。
(暑さ対策)
・体育館、教室共に扇風機は導入されているものの、毎日室温が30度を超しており非
常に暑い。昨日一部の避難所には外付けクーラーが入ったが、全てに導入され
ているかは不明。
・網戸がなく、ハエやカの侵入も増加。
(トイレ)
・学校職員や外部支援者の協力で常に清潔な状態が保たれている。昨日より水
が出るようになり、流せるようになった。(それまではバケツに汲み置き)。
・スリッパの設置や手洗い環境もあり、衛生に配慮されている。
・洋式トイレが不足しており改善が必要。
(食事)
・パン、おにぎり、カップラーメンが中心で野菜不足。
・温かい汁ものが食べたいとの声多数。ただし避難所によっては、近隣住民が
炊き出しをふるまうなど対応されていることも。外部の炊き出しチームもチラ
ホラみられる。
(子ども)
・小中学校の夏休みが繰り上げられたため、子ども達の姿が多い。教員からは
「学校がないため在宅・避難所の子ども達の居場所がないため、すぐにでも支
援が欲しい」との声が聞かれた。
・胸まで水に浸かりながら命からがら逃げてきた子どももおり「あの時は本当
に怖かった」と顔をこわばらせていた。
(物資)
・避難所によって格差あり。
・薗小は物資受取所が決まっており仕分けされているが、岡田小は雑然とした
状況。
(要配慮者)
・福祉施設・事業所が被災しているため福祉サービスを受けられない方がいる
・生活不活発状態が続き心身昨日の低下が心配される高齢者がいる
・車いす等、障がい者の姿は見られない(日中・薗小、岡田小のみの情報)
(ペット)
・決まったペットスペースが無く、教室屋外廊下に犬をつなぐなどの様子がみ
られた。ペットフード等の物資は届いていた。
【外部支援者】
・DMAT、派遣保健師、DPAT、DWAT、災害派遣ナース等の、医療・看護・福祉の
専門職が続々と入りつつある。
【住民の声】
・家が全壊。もう住めない。車もすべてやられたので移動手段がなく、罹災証
明書の手続きにいけないの。仮設住宅の入居時期の見込みなどあるんでしょうか?
とにかくこれから何をやらなければならないのかを知りたいです。風呂まで連
れていってくれるバスが出ているみたいだけど私たちはいかなかった。片道1時
間ぐらいかかるって言われて。着替えもないし。下着が欲しいです。父は血圧
も図ってないし、病院にも行ってない。体育館は暑いし虫も入ってくる。おに
ぎりもらったけど食べる気にならなくてね。食欲湧かない。血圧上がったのみ
ると、余計調子悪くなりそうだから。(40代・女性)
・家も自営でやってた魚屋もダメになってしまったよ。まさか自分たちがこの
年でこんな目に合うなんて思ってなかった。商売いつ終わりにしようかな、な
んて話してたんだけど、こんな形で最後になるなんてね。車が1台生き残ったか
ら、洗濯はコインランドリーに行ったり、コンビニに行ったりしてる。おばあ
さんは押し車がなきゃ10mも歩けないんだけど、家族が進めても介護保険は使
いたがらないんだよ。(80代・男性)
・今までパンばかりだったけど、昨日初めてカップラーメンが配られて。あっ
たかいものが久しぶりに食べられて嬉しかった。私たちは胸まで水に浸かって
逃げてきたの。家の年寄が逃げたくないって頑張ってたんだけど、大声だして
説得してね。あの時逃げなければダメだったかも知れない(50代・女性)
・水が来ないから掃除も手洗いも何もかもできないの。避難所でちょっとした
ものが洗えるって聞いてきたんだけど。。。(ポリタンクに半分ぐらい井戸水
水を入れて、高齢者が車まで運ぼうとしていたため手伝った)暑いし本当に大
変。(70代・女性)
————————————————————
▼RSYの活動
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★避難所の実態把握、市や外部支援者との調整
・避難所を巡回し現状把握の後、今後の支援について市担当課と協
・環境整備の必要性や集約時期の目安などを確認。今後計画的に実施できるよう
調整中。
・避難所に関われる市内外のNPO・ボランティアらと情報共有、役割分担の場を
調整中。
★「災害支援ネットワークおかやま(仮)第1回会議」参加
・7月9日(月)19:00~21:00、岡山県ボランティア・NPO支援センターに
て開催。県内外約100名が参加。
・岡山市はもともと市民活動が活発で、災害前から、同ネットワークの立ち上
げ準備を実施していたため、会議開催が非常に速かった模様。県・県社協・被
災市社協からも職員が同席。
・市から被害状況が共有された後、活動地区に分かれ、現状ニーズと各団体が
実施できる活動について共有した。
・今後も継続的に実施予定であり、RSYも参加する。
————————————————————
▼震つなより:大阪北部地震、「水害にあったときに」の提供
————————————————————
★大阪北部地震
最近の活動については以下サイトからご確認下さい。
地元での屋根のブルーシート張りボランティアの養成を目的とした「災害に向
き合うための勉強会」等を中心に企画運営中。
★豪雨水害支援
水害で被災した後の生活再建までの手順が紹介されています。
無料でダウンロードできます。これまでにも、被災地から多数のお問合せを頂
いており、社協や支援団体を通じて、被災者にお届けしています。
———————————————————-
▼街頭募金を行います
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※ご協力いただいた寄付金は、現地での情報収集や、被災地の方々の生活支援のために活用いたします。
【日時】
・7月14日(土)10:00~12:00/13:00~15:00
・7月15日(日)10:00~12:00/13:00~15:00
・7月16日(祝・月)10:00~12:00/13:00~15:00
※帰りの荷物運び・募金額の集計(事務所で行います)もお手伝いいただけるとありがたいです。
(~17:00には終了予定)
【実施場所・その他】
・場所/名古屋三越栄店ライオン像前
・内容/平成30年7月豪雨 被災地支援活動募金
・連絡先/090-9022-3350(RSY金山)
参加を希望される方は、下記をRSY事務局(info@rsy-nagoya.com)までご連絡ください。当日飛び込み参加も大歓迎ですが、なるべく事前にご連絡いただけると幸いです。
    記
①お名前
②連絡先(できれば携帯電話)
③参加可能日時:
④参加人数(代表者が申し込む場合):
※大雨・洪水・暴風・大雪いずれかの警報が出ていたら中止とします。
———————————————————-
▼RSY活動支援募金について(随時受付中)
———————————————————-
※ご協力いただいた支援金は、スタッフの現地派遣や情報発信、避難所の環境
改善、被災者への生活支援プログラムのために活用致します。
<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※通信欄に「活動寄付」とご記入ください。

 

RSY事務局/浦野
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★2015年4月1日より当法人は「認定NPO法人」となりました。
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▼認定NPO法人にご寄付いただきますと・・・
・個人の方は、確定申告することで、所得税等の控除が受けられます。
・法人様からのご寄付に際しては損金扱いが可能となります(上限あり)。

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認定特定非営利活動法人レスキューストックヤード(RSY)
(名古屋事務局)
〒461-0001 名古屋市東区泉1-13-34 名建協2F
TEL:052-253-7550   FAX:052-253-7552(七ヶ浜町事務局)
〒985-0802
宮城郡七ヶ浜町吉田浜字野山5-9 七ヶ浜みんなの家きずなハウス
TEL:090-9020-5887
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レスキューストックヤード(RSY)より【第1報】豪雨被害によるRSYの支​援活動について(7月8日)

2018/07/08
お世話になります。RSY事務局です。
梅雨前線の影響による記録的大雨被害が各地で広がっています。
犠牲になられた方々に追悼の意を表すると共に、被災された皆様には心からお見
舞い申し上げます。
RSYは、震災がつなぐ全国ネットワークや全国災害ボランティア支援団体ネット
ワーク(JVOAD)、災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(支援P)、
RSYと繋がりのある団体、個人の皆様からの情報収集につとめています。
また、震つなは大阪北部地震の被災者支援を継続しています。
現地に派遣していたスタッフ・金山は本日で一旦名古屋に戻り、事務局長・松山
が現地入りしています。
————————————————————
▼RSY常務理事・浦野を岡山県に派遣します
————————————————————
7月9日から浦野を岡山県に派遣することになりました。
明日の夜に岡山市内で開催される「災害支援ネットワークおかやま(仮)第1
回会議」に参加し、さらなる情報共有や地元NPO・ボランティアの方々と
の連携の可能性について検討します。
現地の状況に応じ、避難所の環境整備や運営支援、支援の届きにくい在宅避難者
への支援等に取り組みます。
————————————————————
【ボランティア募集】
広島市へボランティア活動敷材を搬出します
————————————————————
甚大な被害が発生している広島県広島市社会福祉協議会から、ボランティ
ア活動資器材貸与の申し出がありました。
ついては、下記の日時で搬出ボランティアを急募します。
急な募集となり恐縮ですが、ご協力お願いいたします。
====================
広島市への資器材搬出ボランティア
====================
●日時:7月9日(月)15:30集合 16:00トラック着、積み込み開始
17:00頃の間にトラック出発予定
●場所:名東倉庫(名東区香南2丁目1301-1)
 ア クセス:https://goo.gl/maps/yGIfj
●作業内容:4トントラック1台分の資機材搬出(一輪車・スコップ・バケツ
など)
●当日連絡先:090-5000-8386(担当・RSY林)
▼ご協力頂ける皆さまへ
お手数ですが、info@rsy-nagoya.comまで
①お名前、②携帯電話の番号 をお知らせください。
当日連絡先まで、直接お電話いただいても構いません。
・怪我などに備え長袖・長ズボン着用にご協力ください。
・各自で飲み物を用意するなど、体調管理をお願いします。
駐車場がありませんのでなるべくお誘いあわせの上お越しください
———————————————————-
▼RSY活動支援募金について(随時受付中)
———————————————————-
※ご協力いただいた支援金は、スタッフの現地派遣や被災者への生活支援
プログラムのために活用致します。
<銀行振込>
三菱UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。
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RSY事務局/浦野

7月15日~31日 ネパール『ミティーラアート展』開催:フェアトレード・ショップ風”s正文館店にて

2018/07/06

7月15日~31日(月曜日は定休日)12~18時 ネパール『ミティーラアート展』展示・販売

 

ミティラー画の歴史は、3000年前にまでさかのぼります。この絵はもともと祭礼や結婚の儀式の際に床や壁に描かれ、描き手は女性に限られます。連綿と続く歴史の中で母から娘へと伝承され、近年になって紙に描かれるようになりました。

独特の平面書きの手法に、ネパールの人々の暮らしが伝わる、なにかしらホットする絵画を展示販売します。

場所:フェアトレード・ショップ風”s 正文館店にて(地下鉄高岳駅1番出口から歩5分

 

 

生産者紹介

以下の女性達の物語、じっくりお読みください。

The Janakpur Women’s Development Center: Reaching for change

ジャナクプール女性発展センター(以下、JWDC)の情報誌より

An Introduction to Janakpur Art(ジャナクプル芸術入門) (ページ2

ネパールの東のテライにある都市、ジャナクプルは伝説的な歴史のあるヒンズー教の巡礼地です。神ラムと女神シータはそこで結婚生活を送っていたと言われていて、毎年ジャナクプルでは、「ラムナワニ」(ラムの誕生日)と「ビバ パンチャミ」(2人の結婚)のお祝いをします。シータを祀るジャナキマンディールという名前のムガール様式の寺院を見に世界中から人々がジャナクプルにやって来ます。ジャナクプルはかつてミティーラ王国の首都であり(その領域は今のインドのビハール州まで広がっていた)、今日ではネパールのミティーラ文化の中心地であったことをしのばせてくれます。

 

ミティーラ文化は独自の言語と、豊かな文語的伝統、そして何世代にも渡って受け継がれてきた女性の絵画と工芸の伝統があります。女性たちの芸術の例は、ジャナクプルの近くの村々にある泥造りの家々で見ることが出来ます。ジャナクプル女性開発センターを訪れる人々は、隣村のクワの壁に芸術的伝統が生きていることに気付くでしょう。ユニークにデザインされた、女性の訓練と文化のためのセンターは、ジャナクプルの芸術を称える、初の施設です。

 

絵画の伝統はカースト(階級)により様々です。バラモン(僧職階級)とカヤスタ(バラモンの記録係りの階級)の芸術は宗教的儀式と密接に関わっています。その一例は、「アリパナ」と呼ばれる絵を描くことです。アリパナを描くために女性は、挽いた米と水で「ピタール」と呼ばれるペースト状のものを作ります。そしてピタールに2本の指を浸し、家や中庭の泥の床に優美なレースの様なデザインを描いていきます。それから「シンダール」と呼ばれる赤い粉を点々と散らします。女性たちは家の神様をお参りするため、または婚礼や特別な満月や半月の日などの儀式のために描かれる絵のレパートリーを持っています。

 

(写真下の解説)

女性がピタール(米粉と水で作ったペースト状のもの)でアリパナと呼ばれる絵を描いています。向こう(タイトル下の絵)はアリパナのデザインの一つです。カルティクの月の間ビシュヌ神をお参りするためのものです。女性はビシュヌとラクシュミが家族に幸運をもたらしてくれることを願って、道具や家庭用品を絵で表すのです。

 

(ページ3

バラモン階級の女性たちは、「ウパナヤン」(少年の断髪の儀式)の際に、泥の漆喰で出来た「マラバ」と呼ばれる休憩所を神々の姿で飾ります。婚礼の際にはカヤスタ階級の女性たちは「コーバー」と呼ばれる婚礼の寝室の飾りに特別の注意を払います。コーバーというのは、カップルが結婚して最初の4日間を共に過ごす、花嫁の家にある部屋のことです。その部屋は同じくコーバーと呼ばれるデザイン―はすの葉を意味する丸(女性の象徴)に囲まれた、様式化された竹の中央の茎部分(男性の象徴)からなる華麗なもの―で飾られます。コーバーには、幸せな夫婦の姿を表すオウムや、ビシュヌ神の生まれ変わりや、男性、女性の性を象徴するカメや魚も含まれます。結婚式の夜、新郎新婦は儀式を執り行います。この部屋にはよくオウムと竹の姿が描かれます。新しく来たる次の世代を象徴しているのです。また、雄牛に乗ったシヴァ神も描かれます。風呂に入っている牛飼いの娘のサリーをいたずらして掛けた「カタンバ」の木の上でフルートを吹くクリシュナも婚礼の寝室によく描かれる姿です。

コーバーでは「チャナクラダ」という、泥で出来ていて、石灰で絵の描かれた飾り皿を見つけることが出来るかもしれません。その皿には色々な種類のレンズ豆が乗せられているのですが、それは新郎が結婚式の夜に、家庭のことについてわかるかどうかクイズで試すためです。新婦が女神ガウリをお参りするための粘土の象や、灯りを灯すための飾られた陶器のポットもチャナクラダのそばに置かれているかもしれません。

 

(写真横の解説)

上:ガネーシャの像が描かれた休憩所のアーチの下のバラモン階級の女性

下:カヤスタ階級の、婚礼の寝室の、竹とオウムのデザイン

 

(ページ4)

カヤスタとバラモンの伝統の像が、おそらくその特性において最も洗練されていて、宗教的である一方、絵を描くことは全てのカーストの人々によってなされます。ジャナクプルの周辺の村々は「ディーパワリ」の秋のお祭りの時に一番活気があります。ディーパワリの直前に、女性たちは家を泥や牛馬の糞やもみ殻を混ぜたもので覆います。それによって家の壁に鮮明なデザインを施したり、ベランダの木の柱の周りに飾りを作ったりします。富の神様であるラクシュミをお参りする夜の前に女性たちは女神に来てもらえるよう、家の壁に絵を描きます。幸福の象徴である、妊娠した象や、縁起の良いクジャクが描かれます。

 

家々はたいてい中庭のまわりに建てられます。中庭では家事を担当する女性たちが、米やレンズ豆、チャツネを作るための青いマンゴーを干すなどの仕事をします。婚礼の儀式もしばしば中庭で執り行われます。「マンダップ」と呼ばれる、ティッシュペーパーで飾られた小さな台の上で行われるのです。結婚式の間は全てのカーストの人々が、中庭に面した壁を飾ります。絵の内容は、結婚パーティーの様子や、木製または竹製の伝統的なかごに乗った新郎の姿、または結婚式を司る神様の姿などです。儀式のため、花嫁が夫の家(ドゥイラガマン)へ入る際にも中庭の壁には絵が描かれます。

 

(写真下の解説)

上:「ディーパワリ」(秋祭り)のためのデザインとマンダル(農民のカースト)の女性

下:中庭に面した壁が結婚式用に飾られている様子

 

(ページ5)

乾期の間、全てのカーストの女性たちは「コティ」と呼ばれる、泥や牛馬の糞やもみ殻で出来た大きな容器を作ります。これらの容器は、穀物やレンズ豆の保存のために使われます。コティはよく、カメや魚の形に作られます。1つの典型的なコティは四角形で、5つ保管スペースがあるもので、「パンチ(5)コティ」と呼ばれています。家の中の少なくとも1部屋は、ほとんど天井に届くほどの大きなコティでいっぱいとなっています。棚も泥から作られていて、火を使った調理用のストーブとなります。

 

(ページ7)

ミティーラの女性たちの手はいつも忙しく動いています。自由時間には「シキ」草からかごを作ります。その形は、象や葉、魚、そして人などです。彼女たちはまた、大胆な幾何学模様のデザインの、強い葦のかごも作ります。市場で買ったものを運んだり、家事の道具などを入れたりするのに使われます。時にはボウルや大きなトレーを作ります。これは、「コジャグラ」という、収穫の月の間に行われる、花嫁の家族に贈り物をする、バラモンの儀式などで使われます。「ダサイン」(女神デューガ参り)の間には、小さな泥で出来た神マハデヴの姿を作ったり、牛馬の糞で神様を作ったりして、それを拝みます。晩秋の10日間は、女性たちは兄弟を崇拝する、シヤマ・チャケバと呼ばれるゲームをします。泥で出来た像を入れたかごを持って、歌ったりゲームをしたりしている女の子や女性たちのグループがあちこちで見られます。各家庭は似たような像のセットを作るのですが、これは、ある女の子が鳥になり、彼女の兄(弟)の助けで再び人間の形に戻ることが出来たという伝説を伝えるためです。最後の晩にはかごは花で飾られ、全ての像は池に投げ入れられます。

 

「チャイト」の秋祭りの間には、女性たちは美しい捧げ物の皿と共に太陽の神を礼拝します。ジャナクプルや近隣の村々では、池のまわりに捧げ物が並びます。フルーツや花々、お菓子のアレンジは、その文化の芸術性を実証しています。夕暮れ時、そして夜明けには、女性たちは池の中に佇んで、太陽に捧げ物をします。

 

(写真横の解説) 

シヤマ・チャケバ(兄弟を崇拝する行事)のための像

 

(ページ8)

女性たちの芸術は、はかないものです。雨は泥や描かれたデザインを壊し、また春には「ジュルジタル」と呼ばれる新年のお祭りの際は、絵は泥で覆われてしまいます。

 

カヤスタ階級が、結婚の際に贈り物を包む紙に、絵を描く伝統がある一方、ほとんどのミティーラの女性たちにとって、紙に絵を描くことは全く新しいことです。紙に絵を描く芸術は他からやって来たものです。そして、それはマドゥバニ芸術と呼ばれています。インドのマドゥバニにおけるミティーラ文化は特に強く、1960年代の干ばつ救済プロジェクトの時に、女性たちが絵を描くことを推奨され、絵を描く伝統が活性化されたからです。

 

インドでは、女性たちは華麗な、美しい線の絵を白い紙に描く技術を発達させています。JWDC(ジャナクプル女性開発センター)の設立からネパールのミティーラ芸術は違う方向に進展しています。マドゥバニ芸術の特徴と同じように、人の姿は遠近感がなく、たいてい横顔と大きな目で描かれます。壁にも描かれる葉やはすの花やオウムや魚などの自然の像が全てのタイプの情景の空いたスペースを満たします。魚やサリーの色や模様には細心の注意が払われます。ドアや窓の周り、または壁の下の方で見られるデザインは、ページを区切るデザインとなっています。大胆でしばしばユーモラスなデザインは、家の泥の壁に描かれていましたが、今では粗い、ハンドメイドのネパールの紙に同じ様に描かれています。これらの新鮮で、いきいきとしたネパールの紙の上の情景は、今日ではジャナクプル芸術として知られています。

ジャナクプル女性開発センターは、女性たちがその芸術的な技能を生きたものとして保つことを促すという希望と共に設立されました。センターを訪れ、アーティスト達に会い、彼女たちの芸術の伝統について学ぶ方々を歓迎します。センターは日曜日から金曜日、10時から5時まで開いています。

 

(写真下の解説)

レマニ・デビ・マンダルさんの絵

 

(ページ16)

 ジャナクプル女性開発センターは、伝統的な村の家々の様式を取り入れ、特に、女性たちが地方の様式に貢献していることを称えています。女性たちは近くの村々から絵や工芸品を作ったり、全てのタイプの技能訓練を受けたりするためにセンターにやって来ます。センターはジャナクプルの周辺のクワ村のそばの静かなマンゴー林の中に位置しています。センターはオーストラリア、ドイツ、デンマーク、そして日本(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンと共に)政府の寄付によって建てられました。

The Janakpur Women’s Development Center: Reaching for change

ジャナクプール女性発展センター(以下、JWDC):変化にむけて

 

P.17

伝統的なミティーラの女性は家庭や村を出ることをめったにしません。子どもの頃から家庭の働き手となるよう想定して育てられ、一度結婚すると人生の大半の時間をベールに覆われて過ごします。知らない人や男性の親戚の前では顔を隠すのです。

Manjula(マンジュラ)さんも5年前はそのような姿でした。初めて取材したときは、ベールに覆われていただけでなく、家に引きこもり、窓を通してほとんど聞き取れないような声で話していました。

しかし今、彼女はJWDCの他の女性たちと同じように、一人でカトマンズへ行き、壁画を描き、絵画の注文をとって配達します。政府関係者と会いJWDCの将来について話すこともします。過去には数回テレビに出演したこともあり、ネパールの首相を含めた各国要人、政府関係者の前でスピーチをしたこともあるのです。

<写真:JWDCに入る前のManjula(彼女の家にて)>

 

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現在のJWDCが始まったきっかけ、それはジャナクプール周辺の村々の女性に伝統的壁画のデザインを描くための「紙」が与えられたことでした。最初の作品をつくるときは大変な苦労をしました。なぜなら、ねずみが紙の端をかじり、子どもたちがミルクをこぼし、女性たちもイメージを紙の大きさに合うように描くことができなかったからです。それに、努力が実を結ぶという確信もありませんでした。

転機はネパールのMachan Wildlife Resort(Royal Chitwan Jungle)の依頼で訪れました。客室の泥壁に絵を描いてほしいというのです。しかし女性たちは気が乗りませんでした。なぜなら、彼女たちのほとんどが生まれた土地から夫の村へ行く以外、どこにも行ったことがなかったのです。まずは夫の許可を得て、その上で男性の付き添いを頼まなければならず、その上恥知らずだと責めたてる村人たちの非難の声に耐えねばなりませんでした。

しかし、一度見知らぬ土地へ降り立つと、他の村の女性たちとの出会い、共に描くことの歓びを感じ、家を離れることへの恐怖など全く感じなくなりました。Machan Wildlife Resortでの仕事を終え、家に帰るころになると、彼女たちはこれからも共に活動し、この伝統技術を市場にもっていったらどうかと考えるようになっていました。

 

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1990年の春、ネパールの民主化運動Jana Andlan(ジャナ・アンドラン)の後、ジャナクプールのアーティストたちによる初めての展示会が催されました。場所はカトマンズのAmerican Library。当時のアメリカ大使、Julia Chang Bloch(ジュリア・チャン・ブロック)とジャナクプールのネパール議会のリーダーであるマヘンドラ・ナラヤン・ニディ(Mahendra Narayan Nidhi)により開設されました。展示会の反響はたいへん大きく、国の誇りについての新しい展示や、民主化運動に伴ったネパール文化への興味も相まって大成功を収めました。

1991年、Developemt of Womenへの国連基金の助成と、Save the Children-Japan(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン)の援助によって、女性たちはより広範囲にわたる技術訓練を受けられるようになりました。絵画の市場は限られているため、技術と伝統的デザインを印刷や陶磁器、刺繍、織りといった他のメディアへ用いる方法を学ぶ必要がありました。訓練対象は貧しく、教育を受けていない、そして外の世界へ出られるというわずかな機会を得られる女性。

JWDCは1992年にNGOになりました。それ以来、ここでの訓練は女性たちが自力でセンターを運営していく能力を育てることに集中されます。ミティーラのアートは女性たちのもの。JWDCは女性たちこそが絵の販売への権限を持つべきであり、利益はつくった人たちによって協力して運用されるべきであると信じていました(JWDCの技術を真似た企業や組織が現われたこともありましたが、そのどれも生産者自身によって運営されたところはありませんでした)。

女性たちによるNGOの運営を促進するため、識字、記録、原価計算、品質管理、マーケティング、経営、リーダーシップ、チーム作り、ジェンダー、評価といった訓練が行われました。社会変革を成すために伝統を用いたいと考える他の団体にとって、JWDCが女性の地位向上を目指すプログラムのモデルとなることを願っています。

<写真:伝統的イメージを新しいメディアと合体させるJWDCのアーティストたち>

 

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この絵は、花嫁が夫の家へ嫁ぐとき、自分の母親と抱き合う場面を描いたものです。ミティーラの歌が、夫の家へ嫁ぐ花嫁のお話を教えてくれます。

Sita Devi Mandal(シタ・デヴィ・マンダル)さんの夫は二人目の妻を迎えました。シタさんは夫と同じ家で暮らしているのに食事と衣服代を自分で支払わなくてはなりません。彼女は自分で陶器を作り稼ぐことで、自立できるのです。JWDCは伝統的な顔のデザインの付いたこのクッションカバー(写真)のような商品のつくり方を学ぶ場。彼女だけでなく他の女性たちもJWDCがあるからこそ働きに行く「自由」を楽しむことができるのです。

 

<歌:あ~娘よ、夫の家に着いたなら 父の威信を守りなさい 朝早く起き、家を掃除しなさい そして、母を起こすため規則に従い母の足元へメッセージを届けなさい 身をかがめて父の足に触れなさい 父の威信を守りなさい 夫の家に行くならば ゆっくり話しなさい 家族のメンバーに仕えなさい 決してまっすぐ歩いてはならない 父の威信を守りなさい>

 

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訓練で重視されているのが、女性の家庭や社会における役目への気づくことです。これには、男女それぞれの仕事量や、花嫁持参金のシステム、息子がなぜ娘より優遇されるのか、花嫁の夫の家庭での生活といったディスカッションが含まれています。リーダーシップ訓練で女性たちは寛容さ、忍耐、自信といった劇を演じます。「あなたの夢は?」「どんなときに怒ったり幸せを感じる?」といった個別の質問をします。次のような伝統的な歌やことわざを分析することもします。

<歌・ことわざ:

Bhaadoの月に夫はうろうろさまよっていた 親戚を訪ねおいしいものを食べていた 今はAgahanの月 夫は知りたい 穀物の収穫量を>

<写真:荷馬車に乗って、働きに行く女性たち(Sarawati Devi Sahaさん)>

 

メンバーたちはよくJWDCが自分たちの生活にどのような違いをもたらしたかを話してくれます。未亡人や別居している女性は特に、家族からの尊敬だけでなく自尊心も取り戻すことができました。Manjula(マンジュラ)さんは村で取り戻した自信についてこのように語ります―「今までになかったことが起きました。最近夫の前で私の兄と話したのです!前は口を開くことすらできなかったのに。それから、夫と兄と三人で一緒に食事をしたの。今まで男性と一緒に食事をすることなんてあり得ませんでした。それから今日は、裕福な女性の家の中庭へ行ったのだけれど、全然怖くなかったです」

女性たちは今や夫や兄の世界を知っています。携帯電話を使い、人力車やバスの交渉をし、カトマンズの街中を巡り在庫注文したところを探し、市場競争をチェックします。年長の画家で、最近読み書きを学んだばかりのAnuragi(アヌラギ)さんは、女性たちが得た気付きを要約してこう話します―「前はじゃがいもでできた眼鏡をかけているみたいでした。でも今はちがう。澄んで見えます」

JWDCは約40名のメンバーの中から、毎年運営役員を選出します。それぞれの技術部門はマネージャーやアシスタントマネージャーが指導し、この組織が会計や倉庫管理、GM、といった管理職を支えます。

 

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JWDCの発展努力は絵にどのような影響を与えたのでしょうか― 実際、JWDCは絵画を公共の場に持っていくことで伝統を保持する助けとなりました。現代のヒンドゥー教の映画ポスターや、実物のような姿をした神の絵が付いたインドのカレンダーが好まれ、壁画や泥の彫刻といった伝統は、失われつつあります。

ある年配の女性はこのような話をしていました―「私の孫は映画のイメージの方に興味を持っています。私の絵を見て尋ねるのです。「どうしてこの三角が鼻なの?」って…」

JWDCは女性たちが伝統技術を学び続け、古来のイメージを生かし続ける励みとなっています。女性たちは時に、好きなヒンドゥーの神々のお話から宗教画を描くこともあります。例えば、牛飼い女たちの水浴中に盗んだサリーを纏うクリシュナ神や、森の中にいるラーマとシータ(古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』の主人公ラーマ王子とその妻シータ)。または、ディーパバリ(Deepawali festival,ヒンドゥー教徒のお正月)の間の女神ラクシュミーへの崇拝のイメージ、例えば身ごもった象などを描きます。現在、彼女は自分の生活の一場面を描こうとしています。それは、特定の神への祈りという細かなシーン、あるいは学校へ行く子どもの姿、バスで旅行する人、赤ん坊の誕生、読み書きの授業であるかも知れません。女性たちの描く生活場面は、ネパールの男女のための発展プロセスへの理解が深まっていることを表すばかりでなく、女性の視野を広げていることも映し出します。

<写真:上 赤ん坊の誕生(Anuragi Devi Jhaさん)、左 シヴァ心のリンガム(シヴァ神の象徴として崇拝される男性器をかたどった長円型の石)(Suhagbati Devi Sahaさん)>

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文化が静止することはありません。JWDCの女性たちは多分、いや確実に彼女たちの祖母がしたように描いてはいないでしょう。なおかつ、彼女たちが描くのは今日経験しているような文化の描写です。例えば、ラジオの付いた伝統的な籠に乗り旅する花婿の描写、泥壁の小屋に電気が通りビデオが映ったところ、妊婦が助産師と医師の助けを求めている様子とさまざまです。

今日、伝統的な泥壁の家よりもコンクリートとレンガの家が好まれていますが、JWDCと建築家であるロバート・ポーウェル(Robert Powell)氏は現地の建築スタイル、特に女性たちのローカルスタイルへの貢献を称えたいと願っていました。そのため、JWDCのセンターの建物はメンバーとKuwa村近くに暮らす女性たちとによって生き生きとした泥壁のデザインとなっています。粘土造りの屋根と木製の円柱がベランダにあり、センターは村の家々と同じ造りなのです。JWDCで見られるのは絵画や手工芸品だけではありません。「動き」が見られるのです。女性たちの知識、自由、繁栄への動き。そして、友と共に描くという真の喜びへ動き。

<写真:近隣のKuwa村にあるものと同じ、トラのデザインをセンターの壁に施す女性たち>

 

 

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