10月20日西尾市にて友国作業所「国際交流 in にしお20th」フェアトレード出店
2013/10/23昨年から、フェアトレード・チョコの販売を始めチョコの好調な友国作業所が、この度西尾市の国際交流協会から依頼され、はじめてフェアトレード販売のブース出店をしました。その日は雨でした…..。。。
友国作業所は平成二年より、幡豆郡吉良町(現在は市町村合併により、西尾市吉良町)の友国で障害者の作業施設として発足しました。
現在、知的障害という知能にハンディをお持ちの方や、身体障害という体にハンディをお持ちの方たちが通う作業場です。作業や生活訓練、レクリエーションを通してできることを一つずつ増やせるようにすると同時に、旅行やお祭りなどを通して、社会で生活している様々な方たちと交流し、社会参加の実現を目指しています。
基本理念として、「生命への限りない畏敬と尊崇の念」を掲げています。(友国作業所HPより)
フェアトレード・ショップ風”sと、作業所とよばれる障がいをもった人との交流はどんどん広がっています。
1996年フェアトレード・ショップ風”sがオープンしてからですが、数年遅れくらいで取引が始まった名身連第一・二ワークス(中村区とわっぱん。
2011年頃からNPO法人ポパイのオリーブショップ(西区又穂町)、ヨナ・ワールド(中区瓦町)と地域で素晴らしい活動をしている仲間とフェアトレードを縁に歩んでいます。
以下は、2013年9月27日第5回フェアトレード名古屋ネットワーク定例会での、1コーナー毎回会員の方に活動内容を伺ってみなさんで勉強しているコーナー「Go! Fair Trade」でお話し頂いた谷川陽美所長さんの要約です。
★「障がいをもった人とつながるフェアトレード」
社会福祉法人 名古屋市身体障害者福祉連合会
名身連第一ワークス・第一デイサービス 谷川陽美所長
障害のある人とつながるFTについて今日はお話させていただきます。名身連は障がい者の福祉を行っている団体です。昭和24年に当法人は障がい当事者によってスタートしました。名古屋市内では歴史のある団体で、肢体障害、視覚障害、聴覚障害等をもつ人々によって構成されています。ホームページも有るので、詳しくは宜しければ見て下さい。
当団体は社会福祉法人でいろんな事業を手掛けています。就労関係の施設は、第一ワークス、第二ワークスがあります。まず就労移行支援施設とは、一般の企業で働くまでに2年ほど訓練をするところです。普通、アルバイトなどによって就職するまでに何かしら働く経験を皆さんはしていますが、そういった経験をしたことがない方も多いためそこを補い、就職するまでの支援をします。
また、従業員50人以上の事業所では、障がい者を雇わなければならないという法律がありますが、それを達成している企業は十分ではありません。また障がい者の方の就職のためにジョブコーチといって、企業との間を取り持つこともしています。就労継続B型施設では、月平均1万円程度の工賃しか支払われていません。とても低い金額で、より高い工賃が支払われるように努力しているところです。
障がい者の7~8割が高齢者です。皆さんも将来、障がい者となるかもしれません。ですから私は障害のある人と、今障害がない人という言い方をしています。今は障害がなくても年を取れば何かしらの障害は出てくるからです。障がい者の問題は、人ごとではありません。私がいつも考えているのは、自分がもし障がい者になった時、ここで働きたいか?ということです。他の職員にもそれを伝えていて、働きたい場所でありたいと思っています。
FTとの出会いは、今から16年ほど前に名古屋市女性会館での土井さんとの出会いでした。その当時私は若くして施設長になったばかりでした。人の働き方を支える仕事をしている一方で、自分の働き方ってどうなんだろうという壁にぶち当たっていました。女性会館のセミナーで、土井さんが企業についての話と同時にFTの話もされていました。熱く語られている姿が印象的で働くことの大切さは、経済的な理由だけでなく、やりがいを感じることが大切だと改めて感じました。
様々な面で、支援の仕方はとても大切だと思います。自分たちで自立していくことの大切さや、経済的に自立していくための支援が障がい者支援とFTで共通点だと思いました。いいもの、売れるものを作らないといけない。いいものがあって買いたいと思う、それがたまたま障がい者が作ったというだけ、それだけいいものを作る事にはこだわっていくことが大切だと思います。ここはFTと共通する部分だと思います。私たち障がい者施設は、社会から支援される弱い立場と思われがちですが、そうではなく自分たちもFTを取扱い手数料も取る、Give & Takeの関係が平等だと思います。
第二ワークスでは押し花商品を作っていて、土井さんにコメントをいろいろもらいました。厳しいもご意見もありました。このような、やり取りをしながら置いてもらえる商品が増え商品の質もあがりました。第二ワークスでは、FTの商品を売店で売るという活動も始めました。第二ワークスがある福祉センターでは、手話講習会をしていて人の出入りも多くあるため、そこで商品を通してFTを知ってもらうことができます。もうはじめて15年くらいになります。始めは押し花とFT商品を少しだけ置いていましたが、今は他の施設の商品も置くようになりました。
第一ワークスはネコバックを作っています。障がい者が作ったとは書いていない商品です。良い品物として大須の商店街などでもちゃんと売れています。日本財団が行っている、真心絶品(いいものを選抜しているところ)ではプロの方が委員会になっているところですが、そこでも登録をされました。HPでも買えるようになっています。
私たちの今後の役割として、年を取った人、若い人、障がいがある人、ない人に関わらず、全ての人を包括的に取り込んでいける社会になる、そんな展望を持っています。
土井さん:富士山をレイアウトしたりしてとても丁寧で素敵な押し花があります。ぜひ取り扱ってほしいと思います。手間暇かかっている良い商品です。
谷川所長:第二ワークスでは名刺への点字印刷もしています。お客さんとの話題づくりにもなります。私たちは点字を印刷することで、対価をもらっています。障がい者のの仕事になっているんだよというトークにもなります。FTで出会った保険の営業の方は、今もオーダーをして頂きながら点字を広めて下さっています。