‘メッセージ’ カテゴリーのアーカイブ

「世界で一番貧しい大統領」 南米ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領の話

2016/04/10

昨年2015年4月にこのブログで紹介した「世界一貧しい大統領」の話http://www.nagoya-fairtrade.net/?p=14432

4月1日の朝日新聞に掲載されていました。

ーー「世界一貧しい大統領」という称号をどう思いますか?
みんな誤解しているね。私が思う『貧しい人』とは、限りない欲を持ち、いくらあっても満足しない人のことだ。でも私は少しのモノで満足して生きている。質素なだけで、貧しくはない…簡素に生きていれば人は自由なんだよ…効率や成長一辺倒の西洋文明とは違った別の文化、別の暮らしが日本にはあったはずだろう。それを突然、全部忘れてしまったような印象が私にはある…このまま大量消費と資源の浪費を続け、自然を攻撃していては地球がもたない、生き方から変えていこう…簡素な生き方は、日本人にも響くんだと思う。子どものころ、近所に日本からの農業移民がたくさんいてね。みんな勤勉で、わずかな持ち物でも満ち足りて暮らしていた。いまの日本人も同じかどうかは知らないが…

◆世界一貧しい大統領と呼ばれた男 ムヒカさんの幸福論
(2016年3月31日 朝日新聞)

質素な暮らしぶりから、「世界で一番貧しい大統領」として注目を集めた南米ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領が、近く出版社などの招きで初来日する。「清貧の思想」を地でいく農園暮らしの根っこには、いったい何があるのか。いまも上院議員として、国民から熱い支持を受ける政治家の自宅を訪ね、その原点を聞いた。

首都モンテビデオから車で30分。畑のわきの小さな平屋で、ムヒカ氏は上院議員の妻と2人で暮らす。愛車は1987年製の昔懐かしいフォルクスワーゲン。自ら家事をし、畑も耕す。秋を感じる南半球の3月。トレパン姿で出てきたムヒカ氏が、庭のベンチに腰を下ろした。

■大統領公邸に住まなかった理由

――とても静かですね。

「いいところだろう。この国は自然豊かで、とても美しい。特にこんな小さな村は年寄りが暮らすには、もってこいなんだ」

――大統領公邸には結局、引っ越さなかったそうですね。

「当たり前だよ。私はもともと農民の心を持って生まれた。自然が大好きなんだ。4階建ての豪邸で30人からの使用人に囲まれて暮らすなんて、まっぴらだ」

――アラブの富豪が、あなたの愛車に100万ドル払うと購入を申し出た噂(うわさ)を聞きました。

「本当の話だ。息子が珍しい車を集めていると言っていたな。もちろん断ったさ。あの車は友人たちからもらった大事な贈り物だ。贈り物は売り物じゃないんだよ」

――「世界で一番貧しい」という称号をどう思いますか。

「みんな誤解しているね。私が思う『貧しい人』とは、限りない欲を持ち、いくらあっても満足しない人のことだ。でも私は少しのモノで満足して生きている。質素なだけで、貧しくはない」

「モノを買うとき、人はカネで買っているように思うだろう。でも違うんだ。そのカネを稼ぐために働いた、人生という時間で買っているんだよ。生きていくには働かないといけない。でも働くだけの人生でもいけない。ちゃんと生きることが大切なんだ。たくさん買い物をした引き換えに、人生の残り時間がなくなってしまっては元も子もないだろう。簡素に生きていれば人は自由なんだよ」

――幸せだと感じるのは、どんなときですか。

「自分の人生の時間を使って、自分が好きなこと、やりたいことをしているときさ。いまは冬に向けて、ビニールハウスにトマトの植え替え作業をしているときかな。それに幸せとは、隣の人のことをよく知り、地元の人々とよく話し合うこと。会話に時間をかけることだとも思う」

――大都会の生活では難しいですね。

「人間が犯した間違いの一つが、巨大都市をつくりあげてしまったことだ。人間的な暮らしには、まったく向いていない。人が生きるうえでは、都市は小さいほうがいいんだよ。そもそも通勤に毎日3時間も4時間も無駄に使うなんて、馬鹿げている」

――でも、東京で私たちはそうやって暮らしているのです。

「効率や成長一辺倒の西洋文明とは違った別の文化、別の暮らしが日本にはあったはずだろう。それを突然、全部忘れてしまったような印象が私にはある」

――2012年にブラジルの国連会議(リオ+20)でした演説は、日本で絵本になりました。

「このまま大量消費と資源の浪費を続け、自然を攻撃していては地球がもたない、生き方から変えていこう、と言いたかったんだ。簡素な生き方は、日本人にも響くんだと思う。子どものころ、近所に日本からの農業移民がたくさんいてね。みんな勤勉で、わずかな持ち物でも満ち足りて暮らしていた。いまの日本人も同じかどうかは知らないが」

60~70年代、ムヒカ氏は都市ゲリラ「トゥパマロス」のメンバーとなり、武装闘争に携わった。投獄4回、脱獄2回。銃撃戦で6発撃たれ、重傷を負ったこともある。

■獄中に14年、うち10年は独房に

――軍事政権下、長く投獄されていたそうですね。

「平等な社会を夢見て、私はゲリラになった。でも捕まって、14年近く収監されたんだ。うち10年ほどは軍の独房だった。長く本も読ませてもらえなかった。厳しく、つらい歳月だったよ」

「独房で眠る夜、マット1枚があるだけで私は満ち足りた。質素に生きていけるようになったのは、あの経験からだ。孤独で、何もないなかで抵抗し、生き延びた。『人はより良い世界をつくることができる』という希望がなかったら、いまの私はないね

――刑務所が原点ですか。

「そうだ。人は苦しみや敗北からこそ多くを学ぶ。以前は見えなかったことが見えるようになるから。人生のあらゆる場面で言えることだが、大事なのは失敗に学び再び歩み始めることだ」

――独房で何が見えました?

「生きることの奇跡だ。人は独りでは生きていけない。恋人や家族、友人と過ごす時間こそが、生きるということなんだ。人生で最大の懲罰が、孤独なんだよ」

「もう一つ、ファナチシズム(熱狂)は危ないということだ。左であれ右であれ宗教であれ、狂信は必ず、異質なものへの憎しみを生む。憎しみのうえに、善きものは決して築けない。異なるものにも寛容であって初めて、人は幸せに生きることができるんだ」

質素な暮らしぶりから、「世界で一番貧しい大統領」として注目を集めた南米ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領が、近く出版社などの招きで初来日する。
ASAHI.COMより

10月27日中日新聞、人身売買の被害

2014/10/29
10月27日中日新聞

10月27日中日新聞

マララさんの国連でのスピーチ

2014/10/10

国連でのマララデーのスピーチ、マララさんの声は、一言一句こころに染む。

「銃をもったとしても、タリバンをうちはしない。

タリバンの子たちにも教育を受けさせたい。

総てのテロリストの子どもたちにも教育を受けさせたい。

テロ・戦争・紛争にはうんざり。

銃を目にした時、ペンと本の大切さを認識した。

教育には平和が不可欠。

自分が発言するのは、声をあげられない人たちの代弁である。」

そんなメッセージを国連でしたマララさんが

ノーベル平和賞だそうですね。

声をあげられない人々のことを一緒に考えたいです。

 

 

おかしなタイトル! 『フェアトレードのおかしな真実』(英治出版、2013)というタイトルの翻訳本!

2014/10/02

『フェアトレードのおかしな真実』(英治出版、2013)というタイトルの翻訳本は、おかしなタイトル!

「アンフェアトレード (不公正貿易)~エシカルビジネス のおかしな真実」

↑↑↑↑↑

『フェアトレードのおかしな 真実』

季刊 国際貿易と投資 Summer 2014/No.96http://www.iti.or.jp/ より一部紹介

・・・・・・一般的にエシカル(倫理的)商品に

は、さらに目的に応じて実に多様な
拡がりをみせており、認証制度とし
て歯止めをかけない限り、その「軽
さ」(ライト)のすそ野はある意味で
は無限となりかねない。
こうした点で、日本でエシカル消
費運動が単なるブームとして捉えら
れたり、定義があいまいのまま言葉
が先走ると、フェアトレードもその
中で泥まみれになる恐れもある。

その懸念はすでに起こっている。

その1 つが『フェアトレードのおかしな真実』(英治出版、2013)というタイトルの翻訳本の出版である。
この本の原著タイトルは
『UNFAIR TRADE – The Shocking
Truth Behind ‘Ethical’ Business』で、
あえて訳せば「アンフェアトレード
(不公正貿易)~エシカルビジネス
のおかしな真実」であろう。
本書は企業による世界の不公正な
貿易について現場をルポしたものと
してはなかなか面白く、企業が CSR
経営、環境経営、エシカル経営と広
報している裏では、こんな過酷な実
態があるという世界の現場を案内し
てくれる。しかも軽く読める。
90 年代末頃にブラック企業もの
ですぐれた本が出たが、再びこうし
た企業の告発ものが出てくるのかも
しれないと期待させる 7)。「倫理的な
消費者がお気に入りの製品の出自を
たどることの難しさ」を報告してく
れる本である。フェアトレードを直
接的に批判したものではない。

フェアトレード(認証制度)への批判も
取り上げているが、批判としてはい
ささか的外れなものとなっている。
このように、内容からみても、『フ
ェアトレードのおかしな真実』は誤
ったタイトルであることが分かる。
訳者および出版社は「フェアトレー
ド」はすでにシステムをともなう固
有名詞であることを知らなかったの
だろうかと思わざるをえないタイト
ルである。
しかし、多くの人はこの本を読ま
なくとも、このタイトルの存在を知
れば、フェアトレードには大きな問
題があり、国際的に告発の対象とな
っていると思い込むことになりかね
ない。

そして、エシカル商品のこと
を、イコール「フェアトレード」と
思い込み、エシカル商品への懸念は
同時にフェアトレードへの懸念へと直結することになる。
つまり、日本では今後、「エシカル」
ビジネスや商品は「フェアトレード」
という言葉で言い換える現象が起こ
り始める恐れもあろう。

この本を読んだライターが、この本のみをネタにして一方的にフェアトレードは問
題と主張する報告を、ある一流オンライン・サイトに書いていた。エシ

カルは「フェアトレード」のことだと取り違えた現象の 1 つといえよう。

 

そしてまたあの 醜悪と愚劣 残酷と恐怖の 戦争が始まるだろう

2014/08/22

なかにし礼さんが秘密保護法、集団的自衛権行使容認を批判、抗議して

「若者よ、戦場に行くな」という詩を「毎日新聞」7月10日の夕刊に載せました。

 

 

http://mainichi.jp/shimen/news/20140710dde012010004000c.html

 

特集ワイド:集団的自衛権の行使容認 なかにし礼さんが詩 若者よ、戦場へ行くな

 

毎日新聞 2014年07月10日 東京夕刊

 

詩を書いてもらえませんか−−。集団的自衛権行使容認が閣議決定された1日、作家・作詩家のなかにし礼さん(75)に依頼した。携帯電話の向こうから、力強い言葉が返ってきた。「書きます。何ならすぐにでも」。切迫した思いが伝わってきた。【小国綾子】

 

なかにしさんから手渡された詩の題名は「平和の申し子たちへ! 泣きながら抵抗を始めよう」だった。「僕自身も泣きながら、ですから。日本がこんな国になってしまって悲しくて仕方ない。特定秘密保護法を先につくって、次は集団的自衛権。『戦争だから』と自由に発言できない時代はすぐそこです」という。

 

終戦後、満州からの引き揚げ途中、何度も命の危険にさらされた。兄は特攻隊の生き残り。近著「天皇と日本国憲法 反戦と抵抗のための文化論」には「日本国憲法は世界に誇る芸術作品」と書いた。

 

詩は最初、題名も内容も違っていた。題名は「若き友たちへ!」。若者に自己変革を求める内容だった。「今回の閣議決定で一番影響を受けるのは若者たち。だから彼らに向けて書きました。目覚めよ、生まれ変わり、抵抗を始めよう、と。ところが突然、別の言葉がひらめいたんです」。それが「平和の申し子」だ。

 

「終戦から69年。戦争を知らないどころか平和を満喫して生きてきた若い世代は、まさに平和の申し子です。草食系男子? 国を滅ぼすマッチョな男よりずっといい。心優しき彼らこそ平和を守ることができる。そんな彼らがいてくれることを僕は心強く思います。若者を『戦争を知らない』とか『無関心だ』とか批判するのは間違っている。僕たち戦争体験者は、若い世代とともに闘うための言葉を自ら探さなければいけません」

 

だから「平和の申し子」という言葉が胸に浮かんだ日、詩から若者への説教めいたメッセージを削り、全面的に書き直した。一つの言葉を得て、詩は生まれ変わったのだ。「戦争したくないと思う自分を後ろめたく感じる若者がいるそうです。違う。戦争なんて無理、と思う自分に胸張っていい。弱くあることは勇気あることなんです」

 

最後に聞いてみた。短い日数で書くことに不安はなかったのか。後で書き直したくなったりしないか。作家は破顔し、語気を強め言った。「その時は続編を書けばいい」

 

書き続けるんだ、闘い続けるんだ、と聞こえた。

 

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平和の申し子たちへ! 泣きながら抵抗を始めよう

 

二〇一四年七月一日火曜日

 

集団的自衛権が閣議決定された

 

この日 日本の誇るべき

 

たった一つの宝物

 

平和憲法は粉砕された

 

つまり君たち若者もまた

 

圧殺されたのである

 

こんな憲法違反にたいして

 

最高裁はなんの文句も言わない

 

かくして君たちの日本は

 

その長い歴史の中の

 

どんな時代よりも禍々(まがまが)しい

 

暗黒時代へともどっていく

 

そしてまたあの

 

醜悪と愚劣 残酷と恐怖の

 

戦争が始まるだろう

 

ああ、若き友たちよ!

 

巨大な歯車がひとたびぐらっと

 

回りはじめたら最後

 

君もその中に巻き込まれる

 

いやがおうでも巻き込まれる

 

しかし君に戦う理由などあるのか

 

国のため? 大義のため?

 

そんなもののために

 

君は銃で人を狙えるのか

 

君は銃剣で人を刺せるのか

 

君は人々の上に爆弾を落とせるのか

 

若き友たちよ!

 

君は戦場に行ってはならない

 

なぜなら君は戦争にむいてないからだ

 

世界史上類例のない

 

六十九年間も平和がつづいた

 

理想の国に生まれたんだもの

 

平和しか知らないんだ

 

平和の申し子なんだ

 

平和こそが君の故郷であり

 

生活であり存在理由なんだ

 

平和ぼけ? なんとでも言わしておけ

 

戦争なんか真っ平ごめんだ

 

人殺しどころか喧嘩(けんか)もしたくない

 

たとえ国家といえども

 

俺の人生にかまわないでくれ

 

俺は臆病なんだ

 

俺は弱虫なんだ

 

卑怯者(ひきょうもの)? そうかもしれない

 

しかし俺は平和が好きなんだ

 

それのどこが悪い?

 

弱くあることも

 

勇気のいることなんだぜ

 

そう言って胸をはれば

 

なにか清々(すがすが)しい風が吹くじゃないか

 

怖(おそ)れるものはなにもない

 

愛する平和の申し子たちよ

 

この世に生まれ出た時

 

君は命の歓喜の産声をあげた

 

君の命よりも大切なものはない

 

生き抜かなければならない

 

死んではならない

 

が 殺してもいけない

 

だから今こそ!

 

もっともか弱きものとして

 

産声をあげる赤児のように

 

泣きながら抵抗を始めよう

 

泣きながら抵抗をしつづけるのだ

 

泣くことを一生やめてはならない

 

平和のために!

 

==============

 

■人物略歴

 

◇なかにし・れい

 

1938年中国・牡丹江市生まれ。「石狩挽歌」「北酒場」など数々のヒット曲を作詞。小説では98年「兄弟」、99年「長崎ぶらぶら節」(直木賞)、2001年「赤い月」。=矢頭智剛撮影

 

6月20日は「世界難民の日」 5000万人超に

2014/06/20

【UNHCR駐日事務所インフォメーション】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆【世界で家を追われた人が5000万人超に 】
└────────────────────────────────
今日発表したグローバル・トレンズ・レポート(年間統計報告書)によると
難民、庇護申請者、国内避難民の数が第二次世界大戦後初めて5000万人を超えました。
この報告書は各国政府、パートナー団体、UNHCRが把握しているデータに
基づいて作成されたもので、2013年末時点で紛争、迫害や人権侵害のため
移動を強いられた人数は5120万人に上ります。
2012年末からわずか1年間で600万人増えたことになります

▼詳しくはこちらをご覧下さい。
http://mailnews.japanforunhcr.org/c?c=11758&m=167859&v=e1dbeecf

◆【世界難民の日「ストーリー」 】
└────────────────────────────────
UNHCRは「世界難民の日」に向けて紛争が家族にもたらす影響、
難民が持つ勇気と希望のストーリーに光を当てています。
皆さんも世界難民の日ウェブサイト「ストーリー」の様々なストーリーに耳を傾けてみませんか?

▼「世界難民の日:ストーリー」
http://mailnews.japanforunhcr.org/c?c=11759&m=167859&v=06c64858

12月5日 南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)を撤廃させた元大統領ネルソン・マンデラさん死去

2013/12/09

中日新聞によると

「人の尊厳を踏みにじる制度は憎んでも、白人社会の罪は許した懐の深さがあった」

生まれ育った部族社会では無縁だった人種差別。白人から下等市民として扱われ、居住区も買ってに決められて強制移住させられる。参政権もなく理不尽に逮捕される同胞の姿を大学生になった都会で目の当たりにした。

「何百という屈辱、屈辱が絶え間なく積み重ねられ、制度と闘おうという情熱が育ってきた」

「暴力には暴力で対抗するしかすべはない」と武装闘争への転換を訴え、武装組織を創設。

45歳で終身刑。刑務所で動物以下の扱いを受けても、邪悪なのは人間ではなく制度がそうさせていると思うようになり、白人たちの憎しみは薄れていったという。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

11月2日にウィルあいちで開催した、なごや国際オーガニック映画祭のプレ企画の3本DVD上映のうちの「ファン・デグオン」さんも、思想犯で12~3年の刑務所での拷問をうけながらも、拷問を手がけた人を憎まない。制度がそうさせたと話ていました。

2001『チッソは私であった』の著者、父親を水俣病で狂い死にしたのを幼少の頃見た、緒方正人さんもまたそのようことを言っていた。

最近見た映画*「ハンナ・アーレント」でも、ユダヤ人を収容所へ移送したナチス戦犯アドルフ・アイヒマンは、ただ勤めとして仕事としてこなしただけだと証言。

*映画『ハンナ・アーレント』(2012年、監督マルガレーテ・フォン・トロッタ)。一方の主人公は哲学者ハンナ・アーレント。20世紀最大の哲学者ハイデガーとフッサールに学び、ナチスドイツから逃れてニューヨークに渡ったプリンストン大学教授で、すでに『全体主義の起源』と著者だった。そして、夫のハインリヒ・ブリュッヒャー、盟友メアリー・マッカーシー、ハンス・ヨナス、クルト・ブルーメンフェルトら。もう一人の「主人公」はアドルフ・アイヒマン。ナチスのユダヤ人移送係で、終戦後アルゼンチンに逃亡していたが、イスラエルのモサドに「逮捕」され、イェルサレムで裁判にかけられる。裁判を傍聴したアーレントが何を感じ、受け止め、思索し、そして何を書いたか。後に『イェルサレムのアイヒマン』として出版される裁判傍聴記がどのような反響を呼んだかが中軸となる。アイヒマンが人間離れした悪魔や巨怪ではなく、どこにでもいる「官僚」であって、命令を忠実に実行した役人に過ぎず、その「悪の陳腐さ」こそが問題だとするアーレントの主張は当時はなかなか受け入れられなかった。ニューヨークのユダヤ人コミュニティでは、アーレントがアイヒマンを、従ってナチスドイツを擁護したと誤解され、糾弾されることになる。その過程を追いかけた映画である。』前田朗さんのブログから紹介

世界中のまた親しい人達から背かれながらも、アイヒマンの〈悪の凡庸〉を主張し続けたハンナさんはすごい人だ。夫の支えあればこそのような気もするけれど…。

人はどのようにもなれるのだ…と思った。人が人とも思わない行動した人も、自分を守るためなのか、またそれを受けた人も、人として生きる道をみつけたのか、私にはとても想像のつかない世界だ。今回の新聞の報道でしらなかったマンデラさんのメッセージを知る事ができた。

 

 

 

6月12日は「児童労働反対世界デー(World Day against Child Labour)」

2013/06/12

6月12日は、2002年に国際労働機関(ILO)が定めた「児童労働反対世界デー(World Day against Child Labour)」

 

数日前にDVDが届きました。

伊勢市立の中学校の先生からです。

彼女は、ESD(持続可能な開発のための教育)をベースにした消費者市民教育に10年余取り組んでいます。

昨年度中学三年生の生徒が、児童労働のことを授業で学び「私たちにできることはないか?」と考えて募金他いろいろ行動を起こしました。

 

その中の一つに歌を作りました。作曲・編曲、そして歌の指導をプロの人からうけ手作りジャケットのCD「No More Cry」ができあがりました。昨年の6月にも紹介しました。

 

 

今回は、先輩たちの意志をついで、学校生活をバックに手話付きの歌のDVDが完成し、風”s に届きました。

「中学生という心の土壌がやわらかな時期に、誰かのために何かができる喜びを、仲間と共感・共有できたなら、きっとその後の成長によりよい影響を与えるだろう」と先生は信じて、いままでもこれからも生徒たちの体験学習する機会を創っていきます。その活動の様子が生徒さんたちも、先生もわくわくしている感じが伝わってきます。

 

「自分たちが当たり前だと思っていた生活が、実は当たり前ではなく、感謝すべきものであること」が実感できるような体験学習を

 

「誰かのためにがんばれる自分を誇りに思える」そんな気持ちを持つ子どもたちを育みたいと願う先生のもと

 

彼らは、この体験を通じて、小さな力を合わせる喜び、誰かの役にたつことが自分の幸せ、その幸せな思いは広がっていくことを体験し、これからの道でその思いが大きく花開くことと思います。DVDの中で手話で歌っている子どもたちは、恥ずかしい思いもちょっぴりあるような、でも誇らしい表情もみせてくれています。なにより純真な彼らの心が伝わってきて、じ~~んと私はなりました。

 

次なる目標は、この「No More Cry」の合唱曲バージョンです。

私土井ゆきこの夢は、その合唱曲が全国の中学校の合唱コンクールの課題曲になり、日本中で手話付きで歌われることです。全校生徒も一緒に!

きっとなるでしょう! 日本が提唱したESDの最終年度2014年には名古屋でその会議が開催されます。 この歌がひろがりますように! いい歌です。

このお話を紹介できることが嬉しいです。 日本にも未来があるような気がしてきます。

小学生・中学生・高校生(大学生・一般もOK)が、世界に視野を向けるきっかけをつくる、フェアトレードのチョコレートの来た道。名古屋をフェアトレード・タウンにしよう会は国際理解教育の参加型ワークショップにて、児童労働のことを伝えています。 出前授業OK! 20名から可能です。

 

 

 

 

 

「ソウル市をFTシティ化することを宣言」 フェアトレード・タウン・ジャパンより

2013/05/20

「ソウル市をFTシティ化することを宣言」情報 フェアトレード・タウン・ジャパン(FTTJ)より

以下、フェアトレード・タウン・ジャパンの渡辺龍也さんより

『世界フェアトレードデーに合わせて韓国を訪問していたブルース(世界で初めてフェアトレード・タウンを誕生させた立役者)を通して、韓国のFTT運動についてのニュースが入ってきました。

 今月12日の世界フェアトレードデーにおいて、ソウル市とKFTO(韓国フェアトレード団体協議会)が共同で、ソウル市をFTシティ化することを宣言しました。(KFTOは2011年にフェアトレード団体や生協、NGOなど7団体で組織された団体です)。

ブルースとソウル市長(左側)のWonSoon Park氏、KFTO理事長(右側)のBooWon Nam氏

Seoul FT day

世界フェアトレードデーに行われtた、フェアトレード・グッズをカートに載せて売る写真

 市役所前の広場でのパフォーマンス

宣言に合わせて5つの基準も発表されました(下記を参照)。特徴的なのは、フェアトレードを支持する「条例」の採択を目指していることです。ただし、「究極的に(eventually)」という副詞がついているので、条例の制定がフェアトレードタウンになるための条件とまでは言えないようです。

 その一方で、市場や小売業でのフェアトレードの拡大を支持するとしているだけで、人口に応じたフェアトレード産品販売施設数は設けていません。

 もう一つのユニークな特徴は、「フェアトレードセンター」を設置して、フェアトレードに関する調査研究や教育、国際交流、市民の積極的な参加を推進する、という基準を設けていることです。

 同じアジアの国として運動の進展を暖かく見守っていきたいと思います。

5 criteria to announce Seoul a Fair Trade City

First, Form a steering committee, to facilitate the participation of citizens, civil society, and municipal office to eventually pass the resolution supporting Fair Trade as municipal ordinance.

Second, Local work places and community organizations(places of worship, schools, universities and other community organizations) supports Fair Trade and uses Fair Trade products wherever possible.

Third, Establish Seoul Fair Trade Center to promote Fair Trade movement by supporting Fair Trade research, international exchanges, education and promotion of Fair Trade, citizen’s active involvement in the campaign.

Fourth, Promote the use of Fair Trade products in the municipal office and related workplaces. Support market expansion for Fair Trade in the private markets and retail channels.

Fifth, raise awareness and increase understanding of citizens on Fair Trade with regular Fair Trade events and various promotion activities.』

 

バングラデシュで、今 起きていること と 私たちの暮らしの衣料は?

2013/05/13

5月11日朝日新聞より

  5月11日中日新聞より 17日ぶり生還の女性                               5月9日 バングラデシュ首都ダッカ 縫製工場 火災

4月26日【金) Written by , Posted in ニュース生産者のこと より …….

 

ビル倒壊が起こる前日から建物の壁に大きなひび割れができていたことが確認されていたにも関わらず、作業員に仕事を続けさせた工場経営者は許されるべきではありません。しかし、この事件に対して本当の責任を負うべきなのは、従業員の安全や健康被害へのリスクを軽視し低賃金で仕事を強いているのは、一体誰なのでしょうか?

 

いくつかの資料によると、バングラデシュ国内の縫製工場で働く人びとの過半数が、火災避難設備がない、もしくは構造の安全性に問題がある建物で働かされているとの報告があがっています。 ピープル・ツリー/グローバル・ヴィレッジとバングラデシュ労働組合との付き合いは18年を超え、縫製工場の労働者が多く暮らすスラムにも何度も足を運んでいますが、彼女たちはいつも私にこう言うのです ―

「私たちがつくった服を買う人たちに私たちの苦労を伝えてください」「あなたの国の消費者は、こんな低賃金での重労働を私たちが課されるべきだと思っているのでしょうか? そして私たちが最低レベルの暮らしの中で空腹にもだえていることを知っているのでしょうか?」

200万人にもおよぶ衣料品産業の労働者は、そのほとんどが若い女性たちで、国の輸出の80%を支えています。しかし、彼女たちが得られる収入は最低賃金のひと月約3,800円にすぎず、これはスラムでの暮らしに必要な生活費の60%しかカバーできていません。この月収3800円ですら、何年にもわたり労働組合やNGOからプレッシャーをかけ続けた結果ようやく得られた成果で、2010年以前の最低賃金はその半分ぐらいしかありませんでした。

 

ピープル・ツリー/グローバル・ヴィレッジは、War on Want (貧困問題の解決を目指すイギリスのNGO)とバングラデシュ衣料品産業労働者組合連合と一緒に、衣料品ブランドが「火災と建物の安全協定」に署名するよう求める働きかけをしてきました。ダッカ市内の全ての縫製工場の安全基準を満たすために必要なコストは、洋服1着あたり10円強の上乗せを5年間続けるだけでまかなえる、と言われています。 縫製工場の労働者たちは、いつも私にこう言うのです。祖父母に子どもを預けて出稼ぎに来るより、村に戻って子どもたちと一緒にいたい。衣料品作りの仕事で収入を得られる場が村にありさえすれば。「フェアトレードの仕組みが私と村の女性たちの力になってくれることを切に願っています」と。

 

私たちピープル・ツリー/グローバル・ヴィレッジは、バングラデシュをはじめとする数カ国で、農村に暮らす何百人もの人びとに仕事の機会をつくり出しています。フェアトレードによって、手織り、手刺繍、縫製の仕事に対して、公正な賃金を保障しているのです。 消費者はブランドに対して、ファッションにかかる本当のコストを負担する責任を負うよう求めることができます。消費者には選ぶ権利があります。その選択によって、つくる人を搾取するか力になるかを決めることができるのです。

http://www.globalvillage.or.jp/campaign/2013/ragrage.html で署名をよびかけています。

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